バリー・タックウェルは1931年メルボルンに生まれたオーストラリア出身のホルン奏者
です。13歳でホルンを吹き始め、15歳でヴィクトリア交響楽団に入団、その後シドニー
交響楽団に3年半在籍した後、1950年にイギリスに渡り、ハルレ管弦楽団、スコットラ
ンド・ナショナル、ボーンマス交響楽団を経て、1955年に24歳でロンドン交響楽団の
首席ホルン奏者になりました。そして1968年まで在籍して名録音を残していました。
退団してからはソリストとして、またロンドン王立アカデミーの教授として後進の指導
にあたっていました。
タックウェルはブレイン亡き後、イギリスのホルン界を代表するソリストであり、その
演奏はこれまた個性豊かな音色を持ち、ブレインと共にホルンを聞く楽しさを教えて
くれた人です。ブレインはホルンの神様と呼ばれ、タックウェルはホルンの王様と呼ば
れています。日本には何度も来てその音を披露しています。モーツァルトの全集を4回
も録音していました。1997年に現役を引退し後進の指導にあたっています。
2020年1月16日に88歳で亡くなりました。 |