バリー・タックウェル
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CD(DECCA UCCD-3868)
1.ブラームス/ピアノ協奏曲第2番変ロ長調Op83
2.シューマン/序奏とアレグロ ニ短調Op134
3. 〃 /アダージョとアレグロOp70
ウラディミール・アシュケナージ(ピアノ)(1〜3)
バリー・タックウェル(ホルン)(3)
ズビン・メータ指揮(1)
ユリ・シーガル指揮(2)
ロンドン交響楽団(1&2)
録音 1967年1月(1)
1977年6月(2)
1974年12月(3)
アシュケナージが若いときにデッカに録音したブラームスの2番と70年代に録音したシューマンです。ブラームスのピアノ協奏曲第2番は4つの楽章からなる大曲ですが、冒頭はホルンソロに始まるのでホルン奏者の腕の見せ所でもあり全体を左右する重要なポイントになります。この1967年のロンドン交響楽団の首席はタックウェルでした。このタックェルのホルンソロはゆったりと歌いあげた感動的なものです。ピアノ・ソロのあとに下降するホルンのフレーズは間をおいた実に感動的なもので、たくさんあるこの録音の中でも特に印象に残るものです。アシュケナージとメータの作り出すブラームスの響きは文句なしの名演ですが、その中にあってこのタックウェルのホルンが輝く存在といっても過言ではないでしょう。ホルン・ファンならこの冒頭のために金を払っても惜しくない名盤です。なお第3楽章にチェロのソロが入るのも有名で、このソロもまた感動的です。
シューマンはユリ・シーガルとの共演ですが、この時はシューマンのピアノ協奏曲イ短調も録音していました。15分ほどの作品で度々演奏される名曲です。
アダージョとアレグロはタックウェル唯一の録音で、タックウェル独特のイントネーションと音色で歌い上げる演奏はまた格別です。冒頭からクレッシェンドしてくるアダージョの響きはなんともいえません。ホルンの音にコクがあるのが不思議です。アレグロの演奏においても楽譜の奥にある音楽を見事に表現しており、アシュケナージと共に作り出す音楽は超一流です。 |
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