バリー・タックウェル

シューマン/アダージョとアレグロ/アンダンテと変奏曲
CD(DECCA 480 3610)

シューマン/室内楽作品集
1.アンダンテと変奏曲Op46
2.カノン形式の練習曲変イ長調Op56−4
3.アダージョとアレグロ 変イ長調Op70
4.3つのロマンスOp94
5.夕べの歌Op85−12
6.幻想小曲集Op73
7.民謡風の5つの小品Op102

 ウラディミール・アシュケナージ(ピアノ)
          (1、2、3&6)
 マルコム・フレイジャー(ピアノ)(1、2)
 アマリリス・フレミング(チェロ)(1)
 テレンス・ウィール(チェロ)(1)
 バリー・タックウェル(ホルン)(1&3)
 ハインツ・ホリガー(オーボエ)(4&5)
 アルフレート・ブレンデル(ピアノ)(4&5)
 フランクリン・コーエン(クラリネット)(6)
 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(チェロ)(7)
 ベンジャミン・ブリテン(ピアノ)(7)
 録音 1964年2月7、10〜13&27日(1&2)
     1974年3月13&14日(3)
     1979年9月(4&5)
     1990年3月16〜18日(6)
     1961年7月19〜21日(7)

 DECCAに録音されたシューマンンの室内楽作品集です。アシュケナージやブレンデル、ブリテンのピアノ演奏があります。
 「アンダンテと変奏曲」は2台のピアノ、2つのチェロとホルンの為の作品で演奏時間19分の大曲です。ホルンはほとんど活躍することのない曲ですから録音は多くありませんが、アシュケナージは1991年にもヴラトコヴィチのホルンで録音していました。タックウェルのホルンが時々聞こえるのはホルンのソロで、あとは2台のピアノのための曲です。チェロとホルンは通奏低音の役目といったところでしょう。「カノン形式の練習曲」は2台のピアノのための小品です。
 「アダージョとアレグロ」はタックウェル唯一の録音で、タックウェル独特のイントネーションと音色で歌い上げる演奏はまた格別です。冒頭からクレッシェンドしてくるアダージョの響きはなんともいえません。ホルンの音にコクがあるのが不思議です。アレグロの演奏においても楽譜の奥にある音楽を見事に表現しており、アシュケナージと共に作り出す音楽は超一流です。
 「3つのロマンス」はオーボエの作品では定番の名曲です。第1曲からオーボエの美しい響きが流れます。ホリガ−の名演で聴けるのが嬉しいです。ブレンデルのピアノも素晴らしい。「夕べの歌」は美しい小品です。オーボエで歌われます。
 「幻想小曲集」は甘いクラリネットが魅力的です。3つの小品で構成されています。ヴァイオリンやチェロでも演奏されます。またホルンでもよく演奏されています。
 「民謡風の5つの小品」ははチェロのための作品として有名です。ロストロポーヴィチの演奏で聴くシューマンはなんともいえない魅力があります。ブリテンのピアノ伴奏は定評があります。なおファゴットやホルンでも演奏されます。


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