スティーヴン・スターリング

オーボエ、ホルンとピアノのための室内楽作品集
CD(Oboe classics CC2022)

オーボエ、ホルンとピアノのための室内楽作品集
1.モーツァルト/ホルン五重奏曲変ホ長調K407
     (オーボエ、ホルンとピアノ版)
2.アドルフ・ブランク/ロマンスOp43b
3.ヘルツォーゲンベルク/オーボエ、ホルンと
    ピアノのための三重奏曲 ニ長調Op61
4.H・モルベ/アラブのアリアOp77
5.ポール・バスラー/ヴォカリーズ・ワルツ(1996)
6.ダマーズ/オーボエ、ホルンとピアノのための
        三重奏曲(1990)
  ジェレミー・ポルミアー(オーボエ)
  スティーヴン・スターリング(ホルン)
  リチャード・サクセル(ピアノ)
  録音2010年7月14、15&17日

 オーボエ、ホルンとピアノのための室内楽作品集です。ライネッケやヘルツォーゲンベルクの作品が有名ですが、ここではライネッケ以外の珍しい作品が演奏されています。第1曲目のモーツァルトの作品は原曲がホルンとヴァイオリン、2つのヴィオラとチェロですが、ここではオーボエがヴァイオリンのパートを、ホルンは原曲のとおりのソロ、ピアノが他のパートを編曲して弾いているようです。スターリングのホルンは思う存分吹いていてきれいなモーツァルトです。第3楽章に短いカデンツァが入ります。(なお、ホルン、ヴァイオリンとピアノの三重奏版はサラ・ウイリスとジェフ・ネルソンによる2つの録音があります)
 ブランクのロマンスは19世紀ロマン派の音楽でまさにロマンティックな音楽が流れます。ヘルツォーゲンベルクのトリオは最近人気のようで度々演奏されています。オーボエとホルンが対等に吹き合うところはなんともいえません。なおピアノパートの演奏も聴きものです。
 モルベの「アラブのアリア」はアラビアの印象を歌にしたものでオーボエのメロディにアラビアの音楽を感じます。ポール・バスラーの「ヴォカリーズ・ワルツ」は1996年の作品、オーボエとホルンが仲良く歌います。表題はワルツですが、ワルツになるのは曲の中間部3分33秒を過ぎてからです。ホルンのフラッタータンギングは面白いです。
 最後のダマーズのトリオは1990年の作品で4つの楽章からできています。第1楽章:アレグロ・デチーソ、第2楽章アンダンテ、第3楽章:プレスト・スケルツァンド、第4楽章:モルト・モデラート〜アレグロという古典的な作品で現代作品の雰囲気はなくロマン派作品同様楽しむことができます。


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