イブ・ランツキー=オットー

ラーション/ホルンと弦楽のための協奏曲
CD(CAPRICE CAP-21492)
 
ラーション/協奏曲&室内楽作品集
1.アルトサキソフォンと弦楽のための協奏曲Op14
2.ディヴェルティメント第2番Op15
3.ホルンと弦楽のための協奏曲Op45−5
4.木管五重奏のためのディヴェルティメントOp55
            「4つのテンポ」
5.弦楽四重奏曲第3番Op65

  クリステル・ヨンソン(アルトサキソフォン)(1)
  イブ・ランツキー=オットー(ホルン)(3)
  レイフ・セイゲルスタム指揮(1)
  ヨーン=オラフ・ヴェディン指揮(2)
  スウェーデン放送交響楽団(1)
  ストックホルム・シンフォニエッタ(2)
  ストックホルム・フィルハーモニー室内合奏団(3)
  ストックホルム木管五重奏団(4)
  ストックホルム弦楽四重奏団(5)
  録音 1983年2月14日(1)
      1980年10月21日(2)
      1971年2月12日(3)
      1983年12月13日(4)
      1980年5月19日(5)

 ラーシュ=エリク・ラーション(1908〜1986)はスウェーデンの作曲家で。このアルバムは協奏曲、管弦楽、室内楽作品をまとめたものです。
 アルトサキソフォン協奏曲はグラズノフの作品とならんで数少ない作品のひとつです。クリステル・ヨンソンはスウェーデンの名手でその美しい響きがたまりません。このラーションの協奏曲の中でも特筆に値する演奏ということです。
 ディヴェルティメント第2番は小オーケストラのための作品です。3つの楽章で構成されており、第1楽章「アレグロ・コン・スピリット」では木管楽器をバックにホルンのきれいなメロディが流れます。第2楽章「アダージョ」は弦楽の響きが大変きれいで木管楽器の歌は北欧の民謡を歌っているかのようです。第3楽章「プレスト」はスケルツォのような雰囲気をもつ細かいフレーズが続きます。
 ホルンと弦楽のための協奏曲はランツキー=オットーがソロを吹いています。おそらくこれが初めての録音でしょう。北欧のホルン協奏曲はアッテルべリとこのラーションが知られています。ラーションのホルン協奏曲はニ短調の哀愁的な響きの流れる協奏曲です。ランツキー=オットーの美しいホルンが全楽章に流れます。第3楽章の跳躍するフレーズは見事できれいなタンギングが素晴らしい。
 木管五重奏のためのディヴェルティメントは1968年の作品。3つの楽章で構成され「4つのテンポ」というのは4つのテンポで4つの季節を表現しているそうです。「夏、秋、冬、春」の順になりますが、第1楽章「トランクウィロ」では小鳥のさえずりが聞こえます。第2楽章「アジタート・ソステヌート」は秋のようでハイスピードの短いスケルツォです。第3楽章「ジョコーソ」は緩やかなテンポで始まりホルンのきれいなメロディが流れます。後半は春の季節で小鳥の鳴き声が騒がしく聞こえます。
 弦楽四重奏曲第3番は1975年の作品。3つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アレグレット、プレスト、アレグロ」、第3楽章「ラルゴ」で全曲10分足らずの短い曲ですが、作風は古典的で美しい響きが流れます。


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