ラドヴァン・ヴラトコヴィチ

ヨゼフ・シェルプ/ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲

CD(Hanssler CLASSIC HC22015)

ヨゼフ・シェルプ/室内楽作品集
1.ピアノ三重奏曲第2番(1954)
2.ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための
          四重奏曲(1962)
3.ピアノ五重奏曲(1970)

 ダニエル・ゲーデ(ヴァイオリン)(1〜3)
 ザミュエル・ルツカー(チェロ)(1〜3)
 オリヴァー・トリンドル(ピアノ)(1〜3)
 ラドヴァン・ヴラトコヴィチ(ホルン)(2)
 ニーナ・カーモン(ヴァイオリン)(3)
 ハリオルフ・シュリヒティヒ(ヴィオラ)(3)
  録音 2021年12月17〜19日
  クプフェルハウス、プラネグ(ミュンヘン)

 ヨゼフ・シェルプ(1894-1977)はドイツの作曲家です。ヴラトコヴィチやドイツの演奏家による室内楽作品です。
 ピアノ三重奏曲第2番は1954年の作品です。4つの楽章で構成されています。ピアノ、ヴァイオリンとチェロで演奏されます。第1楽章のアレグロ・モデラートは軽やかに始まります。そしてピアノが大きく響きます。ヴァイオリンとチェロも良い響きです。現代的な作品ですからピアノの響きも独特です。後半にはヴァイオリンとチェロのきれいな演奏もあります。そして力強い響きも見事です。第2楽章のヴィヴァーチェ・レジエロは細やかな主題に始まります。中間部には穏やかにチェロとヴァイオリンが歌うところもあります。終結の部分は快適なテンポで演奏しています。第3楽章はアダージョです。チェロとピアノがゆったりと始まります。まもなくヴァイオリンがきれいに歌います。中間部には華やかに響くところもあります。きれいなアダージョです。第4楽章はアニマート・モッソです。細やかなピアノとヴァイオリンがチェロと共に始まります。見事な演奏です。中間部は力強い響きで見事な演奏です。後半は勢いのある演奏です。素晴らしいです。
 ホルン、ヴァイオリン、チェロとピアノのための四重奏曲は1962年の作品。第1楽章のモデラート、アレグロ・モルトは静かな前奏に始まります。そして元気なアレグロ・モルトはピアノとヴァイオリンそしてホルンが快適な演奏です。チェロも良い響きです。ヴラトコヴィチのホルンは華麗な響きで楽しそうに歌います。ヴァイオリンの響きもきれいです。第2楽章のアンダンテはホルンのきれいな響きに始まります。やがてヴァイオリンとチェロも良い響きで演奏します。ピアノも良い響きです。この楽章は4つの楽器がきれいに響きます。第3楽章のモルト・ヴィヴァーチェは快適なテンポで始まります。ホルンもきれいな主題を歌います。ピアノやチェロも良い響きです。ヴァイオリンの響きも素晴らしいです。後半もきれいな演奏です。楽しそうな演奏です。これは良い作品です。
 ピアノ五重奏曲は1970年の作品。4つの楽章で構成されています。ピアノと弦楽四重奏による演奏です。第1楽章は静かに始まります。そして盛り上がってきます。ピアノのきらめきも印象的です。そして弦楽の厚い響きもあります。静かに終わります。第2楽章は速いテンポで賑やかに始まります。強弱のあるこの楽章は勢いも感じられます。見事な演奏です。第3楽章は穏やかにゆったりと始まります。弦楽のきれいな響きとピアノの響きも見事な演奏です。第4楽章は速いテンポで華麗に始まります。弦楽四重奏の厚い響きもあります。この作品はよくできています。世界初録音ですがだんだんと演奏されるようになるかもしれません。


トップへ
戻る
前へ
次へ