アプ・コスター

バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調(1976)
CD(RCA GD87723)

バッハ/ブランデンブルク協奏曲集
1.ブランデンブルク協奏曲第1番へ長調BWV1046
2.       〃       第2番へ長調BWV1047
3.       〃       第3番ト長調BWV1048
4.フルート・ソナタ第1番ロ短調BWV1030

 グスタフ・レオンハルト(指揮&チェンバロ)
 シギスヴァルト・クイケン
       (ヴィオリーノ・ピッコロ、ヴァイオリン)
 ルシー・ファン・ダール(ヴァイオリン&ヴィオラ)
 アンナー・ビルスマ(チェロ)
 ヴィーラント・クイケン(チェロ)
 アンソニー・ウッドロウ(ヴィオローネ)
 クロード・リッパース(トランペット)(2)
 フランス・ブリュッヘン(リコーダー)(2)
      〃   (フラウト・トラヴェルソ)(4)
 パウル・ドンブレヒト(オーボエ)(1&2)
 K・エビンゲ(オーボエ)(1)
 ピート・ドント(オーボエ)(1)
 B.ポラード(ファゴット)(1)
 アプ・コスタ―(ナチュラルホルン)(1)
 ヨス・コーニングス(ナチュラルホルン)(1)
 ボブ・ファン・アスペレン(チェンバロ)
 録音 1976年12月(1)1977年6月(2)
     1976年7月(3)1975年(4)

 オランダとベルギーの演奏家によるバッハのブランデンブルク協奏曲とフルートソナタです。
 ブランデンブルク協奏曲第1番は第1楽章が程よいテンポで始まり、ナチュラルホルンの独特の響きがあります。大きな響きが特徴でストップ音がきれいです。またバロックオーボエとヴァイオリン(ヴィオリーノ・ピッコロ)が大変きれいに響きます。第2楽章はオーボエのチャーミングな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。第3楽章はホルンがにぎやかに響きます。ナチュラルホルンらしい響きです。ヴァイオリンのソロもきれいです。第4楽章のメヌエットはゆったりとしたテンポで始まります。ホルンの響きがきれいです。第1トリオのオーボエ3本とファゴットはやわらかな響きの交錯が大変きれいです。中間部のポロネーズは弦楽が良いテンポで演奏しています。跳ねるようなリズムは元気な演奏です。ゆったりとしたメヌエットに続く第2トリオのホルンとオーボエの演奏も遅めのテンポできれいに演奏しています。コスターらのホルンのストップ音はきれいに響いています。これは大変素晴らしい演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第2番はバロック・トランペットとバロック・オーボエの柔らかな響きがきれいです。またブリュッヘンのリコーダーの響きもきれいです。ヴァイオリン・ソロもからんできれいな協奏曲です。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、リコーダーのトリオ・ソナタのようですがこの柔らかな響きの演奏はなんともいえません。第3楽章ではトランペットの高域の音が大変きれいな音になっています。オーボエ、ヴァイオリンとリコーダーも良い響きを出しています。
 ブランデンブルク協奏曲第3番は弦楽器奏者とチェンバロによる演奏です。厚みのある弦楽の美しさがあります。バッハの弦楽作品の素晴らしさを感じます。第2楽章のアダージョにはヴァイオリンの短いながらも美しいカデンツァが入ります。第3楽章のアレグロは弦楽の緻密なアンサンブルが素晴らしい演奏です。
 フルート・ソナタ第1番ロ短調はフランス・ブリュッヘンのフラウト・トラヴェルソのよる演奏です。3つの楽章があります。レオンハルトのチェンバロとの共演になります。古楽器ですから木管のやわらかな音色にもなりますが、リコーダーとは違うフルートの音色はきれいなものです。バッハ時代の音楽を感じます。レオンハルトのチェンバロはよい響きです。


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