サラ・ウィリス

モーツァルトとマンボ/ホルン協奏曲第3番、ロンド、他
CD(ALPHA_CLASSICS ALPHA 578)

モーツァルトとマンボ
1.モーツァルト/ホルン協奏曲断章変ホ長調K370b
            (レヴィン編)
2.ペレス・プラー/エル・マンボ
      (ジョシュア・デイヴィス編曲) 
3.モーツァルト/ロンド変ホ長調K371(レヴィン編)
4.エドガー・オリヴェロ/サラナード・マンボ
    (アイネ・クライネ・ナハトムジークによる)
5.モーツァルト/ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
6.ジョシュア・デイヴィス&ユニエト・ロンビーダ・プリエト
    /ロンド・アラ・マンボ(K447第3楽章による)
7.イソリーナ・カリージョ/くちなしの花をふたつ
        (ホルヘ・アラゴン編曲)
8.モイセス・シモン/南京豆売り 
        (ホルヘ・アラゴン編曲)

サラ・ウィリス (ホルン)(1〜8)
ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン指揮
ハバナ・リセウム・オーケストラ
ハバナ・ホーンズ
  (サラ・ウィリスと14人のホルン奏者)(2)
ハロルド・マドリガル・フリアス (トランペット)
ユニエト・ロンビーダ・プリエト (サクソフォン)
ホルヘ・アラゴン (ピアノ)
ザ・サラバンダ(THE SARAHBANDA)(2、4、6〜8)
ユニエト・ロンビーダ・プリエト (サクソフォン)
アデル・ゴンザレス・ゴメス (ボンゴ)、
エドゥアルド・ラモス・エルダンデス (ティンバレス)
アレハンドロ・アギアル・ロドリゲス (コンガ)、
オリビア・ロドリゲス・カバレロ (ベース)
エリオ・エルナンデス・ロハス (ピアノ)
録音 2020年1月
オラトリオ・サン・フェリペ・ネリ教会
 ハバナ、キューバ

 ベルリン・フィルのホルン奏者サラ・ウィリスがキューバで録音したアルバムです。マンボ音楽とモーツァルトが混合したユニークなアルバムです。
 モーツァルトのホルン協奏曲断章変ホ長調K370bはロバート・レヴィンの編曲版を使用しています。面白いのはキューバのオーケストラが冒頭でかなり強烈な響きを出していることです。サラ・ウィリスのホルンは丁寧にモーツァルトを演奏しています。カデンツァは入りませんでした。
 ペレス・プラード(1916-1989)の「エル・マンボ」はマンボの代表的な作品です。これをジョシュア・デイヴィスが編曲しています。マンボ楽団と14本のホルンが演奏する壮大な音楽になりました。「マンボマンボ」の連呼もあります。
 モーツァルトのホルンと管弦楽のためのロンド変ホ長調K371はロバート・レヴィンの再構築版で演奏しています。サラ・ウィリスのホルンは滑らかで素晴らしい演奏です。オーケストラもまた良い響きを出しています・カデンツァはベルリン・フィルのヴァレンドルフが書いたものを演奏しています。このカデンツァが途中でマンボ風になって驚きます。
 エドガー・オリヴェロ(1985-)の「サラナード・マンボ」はセレナードのマンボです。モーツァルトのセレナード第13番「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」をマンボにアレンジしたものです。このセレナードがマンボになるとは面白いです。途中に歌も入ります。ホルンのソロも入ります。
  モーツァルトの「ホルン協奏曲第3番変ホ長調」はオリジナルの3つの楽章で演奏されています。サラ・ウィリスのホルンは気合が入るような力強いホルンが響きます。第1楽章では展開部で朗々と大きくホルンを演奏しています。カデンツァはこれもヴァレンドルフが書いたものを演奏しています。第2楽章のロマンツェは少し速めのテンポでスラスラ演奏しています。キューバ風なのでしょうか。第3楽章のアレグロは軽やかなホルンが大変きれいです。コーダで短いカデンツァが入ります。よい演奏です。
 ジョシュア・デイヴィス&ユニエト・ロンビーダ・プリエトの「ロンド・アラ・マンボ」は直前のモーツァルトのホルン協奏曲第3番の第3楽章をマンボに編曲したものです。リズムは違ってもモーツァルトです。サラ・ウィリスがホルンのソロを演奏しています。アメリカ出身のサラ・ウィリスにはジャズスイング風のこのアレンジはお手の物だったでしょう。
 イソリーナ・カリージョ(1907-1996)の「くちなしの花をふたつ」はキューバの音楽の名曲でホルヘ・アラゴンが編曲:しています。トランペットとホルンでセンチメンタルな歌を歌います。大変素晴らしい演奏です。癒されます。
 モイセス・シモン(1889-1945)の「南京豆売り」はキューバ音楽の代表的な曲で、ホルヘ・アラゴンが編曲しています。ホルンやトランペットでこの曲を演奏するのもいいものです。マンボ楽団のご機嫌な演奏とヴァイオリンのソロなど「ピーナツ・ベンダー」の楽しい演奏が聴かれます。サラ・ウィリスも張り切ってホルンを演奏しています。
 これは楽しいアルバムです。キューバの演奏家たちとの共演でないと生まれない名盤といえます。モーツァルトも驚くでしょうね。モーツァルトを巻き込んだマンボです。


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