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松崎 裕
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CD(CAFUA CACG-０１２３）
ブラス・カンタービレ
１．ストラヴィンスキー／組曲
（フラッケンポール編）
２．エヴァルド／金管五重奏曲第２番
３．リンコラ／金管五重奏のための組曲
４．アルチュニアン／アルメニアの風景
５．ショスタコーヴィチ／風刺的舞曲～「ボルト」より
６．チャイコフスキー／アンダンテ・カンタービレ
カスタム・ブラス・クインテット
福田 善亮（トランペット）（札幌響首席）
佛坂 咲千生（トランペット）（N響）
松崎 裕（ホルン）（N響首席）
桒田 晃（トロンボーン）（読響首席）
渡辺 功（テューバ）（東京交響楽団）
録音 ２００８年４月２３～２５日
秩父ミューズパーク音楽堂
松崎裕が提唱して在京オーケストラのトッププレーヤーで結成したブラス・クインテット。１９９９年５月に結成記念演奏会を行いました。これが４作目のアルバムになります。いずれも金管五重奏による楽しい曲ばかりです。
ストラヴィンスキーの組曲はフラッケンポールの編曲です。原曲はストラヴィンスキーがピアノ小品から編曲した小管弦楽のための組曲第１番と第２番から４曲を選んで金管五重奏のために編曲したものです。「バラライカ」「アンダンテ」「エスパニョーラ」「ギャロップ」の４つの小品で構成されています。「ギャロップ」はストラヴィンスキーの特徴的なメロディや和音が聞かれます。
ヴィクトル・エヴァルド（１８６０～１９３５）はロシアの作曲家、「金管五重奏曲第２番」は１９７４年にフロイディス・リー・ヴェクレによって西側に紹介されたものです。第１楽章「アレグロ・リソルート」、第２楽章「主題と変奏」、第３楽章「アレグロ・ヴィヴァーチェ」の３つの楽章で構成されています。第１楽章でときおり聴かれるロシア風の主題がきれいです。第２楽章の「主題と変奏」は各楽器の交錯が聴きものです。金管アンサンブルの素晴らしい響きが流れます。第３楽章ではホルンとトロンボーンの作る和音の美しさに耳を奪われます。
ユッカ・リンコラ（１９５５～）はフィンランドの作曲家でジャズピアノ奏者。「金管五重奏のための組曲」は１９８５年の作品です。第１楽章「ラスト・タイム・ラグタイム」はジャズ風ですが、第２楽章「子守歌」には美しさがあり、第３楽章「マーチ」では軽快な音楽になります。
アルチュニアンはアルメニア出身でトランペット協奏曲で有名ですが、金管五重奏曲「アルメニアの風景」も知られています。第１曲「朝の歌」第２曲「酒宴の歌」、第３曲「悲しみの歌」、第４曲「婚礼の行列」からなり、副題のとおりの音楽が流れます。「悲しみの歌」では美しい響きが聴かれます。
ショスタコーヴィチの「風刺的舞曲」はバレエ「ボルト」の中の１曲で、アラン・ラフが金管五重奏のために編曲しています。テューバの重厚な響きが素晴らしいです。トロンボーンのいたずらっぽい演奏が面白いです。
チャイコフスキーの「アンダンテ・カンタービレ」は弦楽四重奏曲第１番の第２楽章にあたりますが、さまざまの編曲で有名になりました。これはジョン・スワンが金管五重奏のために編曲したものです。トランペット、ホルンと主題が歌われて、弦楽作品とは異なる美しい響きがあります。これは素晴らしいアルバムです。 |
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