マリー=ルイーズ・ノイネッカー

モーツァルト/「グラン・パルティータ」
CD(BAYER RECORDS PAL-1059)

モーツァルト/セレナード第10番変ロ長調K361
        「グラン・パルティータ」
  ドイツ管楽ゾリステン
  ギュンター・パッシン(オーボエ1)
  マンフレート・クレメント(オーボエ2)
  ウルフ・ローデンホイザー(クラリネット1)
  ゲルト・シュタルケ(クラリネット2)
  ヨアヒム・オルスゼウスキ(バセットホルン1)
  ラインホルト・ヘルビッヒ(バセットホルン2)
  マリー・ルイーズ・ノイネッカー(ホルン1)
  ラルフ・スプリングマン(ホルン2)
  ウォルフガング・ガーク(ホルン3)
  ギュンター・ウェーバー(ホルン4)
  クラウス・トゥーネマン(ファゴット1)
  エバーハルト・マーシャル(ファゴット2)
  クラウス・シュトール(コントラバス)
   録音 1986年11月15&16日

  モーツァルトのセレナード第10番「グラン・パルティータ」は別名「13管楽器のためのセレナード」とも言われますが、13番目の楽器はコントラバスになります。この作品は7つの楽章からなる大きな組曲ということから「グラン・パルティータ」と名づけられますが演奏時間は50分という大曲です。ドイツ管楽ゾリステンはドイツの名だたるソリストやオーケストラの首席奏者が集まった団体です。オーボエのパッシンやクレメントは有名ですし、クラリネットのローデンホイザーはベルリン・フィルからバイエルンに移籍して首席になっています。4人のホルン奏者は当時売り出し中のノイネッカーを筆頭にミュンヘン・フィルのガークの名前があります。またファゴットにクラウス・トゥーネマンがいるという贅沢さ、さらにコントラバスにベルリン・フィルのクラウス・シュトールが名を連ねています。
  このセレナードは管楽器のセレナードの極致ともいうべき編成で12の管楽器とコントラバスによりますが、ここでは指揮者をおかずにパッシンのリードで演奏しているようです。実に息のあった素晴らしいアンサンブルです。第1楽章の華やかな響き、第2楽章:メヌエットのご機嫌な演奏が素晴らしいものです。第6楽章はフルート・ファンでなくてもモーツァルトのフルート四重奏第3番ハ長調K285bの第2楽章の主題と変奏とわかるでしょう。編成の異なるこのセレナードで聞かれる楽しみはまた良いものです。この第6楽章は最も長い楽章になります。フィナーレの楽しい雰囲気はモーツァルトの求めたセレナードやディヴェルティメントの特徴でもありましょう。


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