ヤン・シュレーダー

カルクブレンナー/大七重奏曲イ長調&大五重奏曲イ短調
CD(MDG MDG301 0808-2)

カルクブレンナー/室内楽作品集
 1.大七重奏曲イ長調Op132
    〜ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルン、
    ファゴット、チェロとコントラバスのための
2.大五重奏曲イ短調Op81
    〜ピアノ、クラリネット、ホルン、
       チェロとコントラバスのための

  クラウデイウス・タンスキ(ピアノ)(1&2)
  コンソルティウム・クラシクム
  ゲルノット・シュマルフス(オーボエ)(1)
   ディーター・クレッカー(クラリネット)(1&2)
   ヘルマン・ユング(ファゴット)(1)
   ヤン・シュレーダー(ホルン)(1&2)
   ペーター・ヘール(チェロ)(1&2)
   ウルリヒ・シュナイダー(コントラバス)(1&2)
    録音 1997年3月3&4日(1)
        1998年2月22&23日(2)

  フリードリヒ・カルクブレンナー(1785〜1849)は有名なピアニストでした。べトーヴェンの交響曲をリストよりも早くピアノ用に
編曲していました。またショパンからはピアノ協奏曲第1番を献呈されています。作曲は多かったようですが現代においては演奏される作品は少なく、その中でもこの2曲は演奏機会に恵まれているようです。
  グランド・セプテット イ長調はピアノとコントラバスが入るためにグランドが頭に付いているのかもしれません。曲は4つの楽章でできています。ピアノはシューベルト風の雰囲気が強いです。管楽器のソロはわりあい少なく、あくまでも主役はピアノのようです。第2楽章の冒頭はチェロとファゴットから始まり独特の雰囲気はカルクブレンナー独特でしょうか。第3楽章:スケルツォはベートーヴェンの影響を感じられます。ピアノから始まるフィナーレはカルクブレンナーの世界で他の作曲家にはない独特の響きです。
  グランド・クインテット イ短調は管楽器がホルンとクラリネットだけになりますが、ピアノの煌びやかな響きはますます強くなります。3つの楽章で構成されています。こちらもピアノが主役であって管楽器にはほとんど主題は吹かせていません。第2楽章になってようやくクラリネットとホルンに主題をまかせていますが、ここでも主役はピアノに変わりはないようです。フィナーレはピアノ・トリオにホルンとクラリネットが色づけするような雰囲気です。ホルンの主題が明るく響きます。


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