ゲルト・ザイフェルト

モーツァルト/ディヴェルティメント集&ホルン五重奏曲
CD(DECCA PROC−1463/5)3枚組

モーツァルト/ディヴェルティメント集
CD1
1.ディヴェルティメント第10番ヘ長調K247
2.ディヴェルティメント第11番ニ長調K251
CD2
3.ディヴェルティメント第15番変ロ長調K287
4.セレナード第13番ト長調K525
   「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
CD3
5.ディヴェルティメント第17番ニ長調K334
6.ホルン五重奏曲変ホ長調K407

  ベルリン・フィルハーモニー八重奏団員
  アルフレート・マレチェック(ヴァイオリン)(1〜6)
  フェルディナント・メツガー((ヴァイオリン)(1&2)
  ルドルフ・ハルトマン(ヴァイオリン)(3〜5)
        〃     (ヴィオラ)(6)
  土屋 邦雄(ヴィオラ)(1〜6)
  ペーター・シュタイナー(チェロ)(1&2)
  ハインリヒ・マヨフスキ(チェロ)(3〜6)
  ライナー・ツェペリッツ(コントラバス)(1〜5)
  ローター・コッホ(オーボエ)(2)
  ゲルト・ザイフェルト(ホルン)(1〜3、5&6)
  マンフレート・クリエール(ホルン)(1〜3&5)
    録音 1969年10月7〜10日(1&2)
        1968年3月12〜18日(3、5&6)
        1958年4月(4)

 ベルリン・フィルハーモニー八重奏団によるモーツァルトの室内楽作品集です。
 ディヴェルティメント第10番は6つの楽章で構成されています。2つのホルンと弦楽によりますが、ホルンは和音程度で目立つ主題はほとんど吹かれません。ディヴェルティメント第11番はオーボエ、2つのホルンと弦楽で演奏され、オーボエの明るい響きが際立つ作品です。この曲ではホルンの響きが目立つところが出てきます。
 ディヴェルティメント第15番変ロ長調は2つのホルンと弦楽で演奏されます。17番と共に有名な作品でホルンの存在感が大きいところがあります。第2楽章の主題と変奏は何度聴いてもよいものです。ザイフェルトとクリエールのホルンは押さえながらもきちんと存在感をしめしています。
 セレナード第13番ト長調「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」は弦楽五重奏による演奏です。モーツァルトの作品でも最も有名な作品のひとつです。この演奏の格調高いことはいうまでもなくレガートを使いながら美しいモーツァルトを奏でています。
 ディヴェルティメント第17番ニ長調とホルン五重奏曲変ホ長調は待望のCD化でこれが世界初のCD化になります。ディヴェルティメント第17番はLPで何度も聴きました。PHILIPSの録音できれいな音です。2つのホルンと弦楽の演奏でホルンは第1楽章から存在感があります。第3楽章メヌエットではホルンが主題を吹くところもあり親しみやすいです。「モーツァルトのメヌエット」として有名でヴァイオリンやフルート用にも編曲されています。
 ホルン五重奏曲変ホ長調はゲルト・ザイフェルトがソロ・ホルンを吹いています。滑らかなレガートで演奏しており丁寧に吹くモーツァルトは弦楽の響きと調和がとれて良い響きになっています。第2楽章の優雅なアンダンテではホルンのきれいなレガートが聞きどころです。第3楽章ロンドではきれのよいホルンが素晴らしい。ここはザイフェルトらしいホルンが聴かれます。コーダ前に短いカデンツァが挿入されています。CD化されて感謝です。


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