スティーヴン・スターリング

ボウエン/ホルン・ソナタOp101
CD(DUTTON CDLX7129)

ヨーク・ボウエン/室内楽作品集
1.フルート・ソナタOp120(1946)
2.オーボエ・ソナタOp85(1927)
3.クラリネット・ソナタOp109(1943)
4.ホルン・ソナタOp101(1937)

  エンディミオン・アンサンブル
  ヘレン・キーン(フルート)(1)
  メリンダ・マックスウェル(オーボエ)(2)
  マーク・ヴァン・デ・ヴィール(クラリネット)(3)
  スティーヴン・スターリング(ホルン)(4)
  マイケル・ドゥシェク(ピアノ)(1〜4)
   録音 2002年9月3〜5日
    ロンドン/ヘンリー・ウッド・ホール

 エンディミオン・アンサンブルによるヨーク・ボウエンの室内楽作品第2集です。ボウエンはイギリスの作曲家で多作家でしたが演奏される機会は多くないようです。
 フルート・ソナタは1946年の作で美しい作品、第3楽章は軽快な主題がプーランクのフルート・ソナタを思わせるような作風です。
 オーボエ・ソナタはシューマンの作品を聴くようなロマンティックな作品です。これも3つの楽章で構成されています。
 クラリネット・ソナタは1943年、戦時中の作品ですがピアノ伴奏ともども大変ロマンティックな作品でピアノのきらめきとあまい響きのクラリネットの織り成す音楽は大変素晴らしいものです。 
  ホルン・ソナタは1937年の作でオーブリー・ブレインのために書かれました。オーブリーのためには1927年にホルン五重奏曲を書いていましたが、ブレインといえばデニス・ブレインがこのホルンソナタを1956年に演奏したのを聴いたボウエンは、今度はデニスのためにホルン協奏曲を書いています。(パイアットの録音があります)
 作品は3つの楽章から構成され第1楽章:モデラート・エスプレシーヴォ、第2楽章:ポコ・レント・マエストーソ、第3楽章:アレグロ・コン・スピリットとなっています。情熱的な第1楽章、抒情的な第2楽章、軽快で技巧的な第3楽章とブレインが好むような作品で、ロマンティックでかつ技巧的なところはスターリングのホルンを聴いていてもブレインを彷彿させます。名曲名演奏です。


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