プジェミスル・ヴォイタ

20世紀チェコのホルン・ソナタ集
CD(SUPRAPHON SU 4125-2)

20世紀チェコのホルン・ソナタ集
1.コフロニュ/ホルンとピアノのためのソナティナ
2.シェスターク/フレンチ・ホルンとピアノのための
       コンチェルティーノ第2番ヘ長調
3.スラヴィツキー/ホルンとピアノのための
               カプリッチョ
4.スラヴィツキー/独奏ホルンのための音楽
5.フロビル/フレンチ・ホルンとピアノの
               ためのソナタ
 プジェミスル・ヴォイタ(ホルン)(1〜5)
  沢野 智子(ピアノ)(1〜3&5)
  録音 2012年11月&2013年1月
    ベルリン・ブランデンブルク放送
     クライナー・ゼンデザール

 プジェミスル・ヴォイタの初リサイタル盤です。1983年生まれですから29歳の録音です。いずれも聴く者を圧倒してくれます。
 1のコフロニュと4のスラヴィツキー、5のフロビルの作品はバボラークの録音がありますが、2と3は初めての録音のようです。
  コフロニュのホルンとピアノのためのソナティナ(ソナチネ)は1952年の作品ですが大変愛らしい作品です。3つの楽章からできています。
シェスタークのコンチェルティーノ第2番は1975年の作品、2つの楽章からできていますが現代音楽でミュートを使うなどホルンの多彩な音色を表現しています。
  スラヴィツキーのカプリッチョは1967年の作品。かなり自由な形式でホルンの跳躍するフレーズが凄いです。3つの楽章からなり、第2楽章のカプリッチョ・リリコは緩やかな曲で叙情的な部分があります。
  スラヴィツキーの「独奏ホルンのための音楽」のみソロ・ホルンで演奏されます。こちらは1988年の作品で3つの楽章からなりかなりの難曲ですが、いかにも容易いかのように吹いています。
  フロビルのホルン・ソナタは1942年の作曲で唯一戦前の作品です。大変聞きやすい曲です。第2楽章:レントは静かな雰囲気の曲、第3楽章のヴィヴァーチェはいかにも楽しそうに吹いています。
  ヴォイタの演奏は完成されたものでバボラークよりもホルンの美しい響きを生かした録音です。これぞチェコのホルンといわれる時代が来ることでしょう。


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