アドリアーン・ファン・ウォウデンベルク

フランツ・ラハナー/九重奏曲ヘ長調

CD(Membran  LC14832)

「18世紀のドイツ王室の音楽集」
ディスク20/ミュンヘン
1.カンナビヒ/協奏的ディヴェルティメント ヘ長調
2.フランツ・ラハナー/九重奏曲ヘ長調

 ヤープ・シュレーダー(ヴァイオリン)(1&2)
 ジャック・ハルトマン(ヴァイオリン)(1)
 コンチェルト・アムステルダム(1)

 ダンツィ五重奏団
 フランス・フェスター(フルート)(2)
 マールテン・カレス(オーボエ)(2)
 ピート・ホーニング(クラリネット)(2)
 アドリアーン・ファン・ウォウデンベルク(ホルン)(2)
 ブライアン・ポラール(ファゴット)(2)
 ヨーク・フェルメイデン(ヴィオラ)(2)
 アンナ―・ビルスマ(チェロ)(2)
 アントニー・ウッドロー(コントラバス)(2)
 録音 1972&73年

 カール・カンナビヒ(1769〜1805)の2つのヴァイオリンと管弦楽のための協奏的ディヴェルティメント ヘ長調は6つの楽章で構成されています。ディヴェルティメント形式ですが2つのヴァイオリンのための協奏曲といってよいでしょう。オーケストラの2本のホルンが明るく響くのが印象的です。
 フランツ・ラハナー(1803〜1890)の九重奏曲ヘ長調はフルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴット、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとコントラバスのための作品です。4つの楽章で構成されていて、第1楽章はアンダンテの序奏からアレグロ・モデラートになります。主部に入るとホルンの美しい主題が現れます。この作品もロマンティックな響きが流れます。ホルンとファゴットの明るい響きは大変きれいです。フルートとオーボエの作る響きもさわやかです。第2楽章のメヌエットはアレグロ・モデラートです。明らかに踊れそうな音楽です。9分ほどのメヌエットは音楽の合間に踊る時間があったと思われます。実に楽しいメヌエットです。第3楽章のアダージョは弦楽の美しい主題で始まります。やがて木管による美しい響きが流れます。第4楽章のフィナーレはアレグロ・マ・ノン・トロッポ、木管に流麗な主題が歌われます。やがて弦楽の伴奏にのってホルンも歌います。後半に同じフレーズの繰り返しがあるのはブルックナーの影響かどうかわかりませんが目立ちます。


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