山本 真

モーツァルト/協奏交響曲/ドホナーニ/六重奏曲
CD(自主制作 KS-1004)

1.モーツァルト/協奏交響曲変ホ長調
      K297b(木管八重奏版)
2.ドホナーニ/六重奏曲ハ長調Op37
3.開演を告げるアルプホルン

  古部 賢一(オーボエ)(1)
  森枝 繭子(オーボエ)(1)
  山本 正治(クラリネット)(1)
  磯部 周平(クラリネット)(1&2)
  岡本 正之(ファゴット)(1)
  前田 信吉(ファゴット)(1)
  松崎 裕 (ホルン)(1)
  山本 真 (ホルン)(1&2)
  星 秀樹(コントラバス)(1)
  若林 顕(ピアノ)(2)
  小林 美恵(ヴァイオリン)(2)
  廣狩 亮 (ヴィオラ)(2)
   山本 裕康(チェロ)(2)
  録音2002年8月25日ライヴ(1)
     1999年8月21日ライヴ(2)
     木曽文化公園文化ホール

 長野県木曽町で毎年開催される木曽音楽祭は2012年で38回目を迎えます。日本のトッププレーヤーが参集するこの音楽祭は室内楽の名曲、秘曲を演奏するという、演奏者も聴衆もうれしいコンサートです。サイトウキネンの室内楽版といえます。
 モーツァルトの協奏交響曲変ホ長調K297bはオーボエ、クラリネット、ファゴットとホルンがソロ楽器として知られていますが、この演奏はソロ楽器を2本ずつにしてコントラバスを加えた版(ウェルナー・エック編)によるものです。聞きなれた作品だけにオーケストラの部分が管楽器で演奏されると響きが少し重く感じられますが、ソロはほとんど変わりませんので楽しい雰囲気の演奏になっています。松崎裕はこの協奏交響曲をナチュラルホルンでも演奏していますが、この演奏も素晴らしい響きです。オーボエ、クラリネット、ファゴットの各ソリストの演奏も抜群で、貴重な録音になりました。
 エルネー(エルンスト・フォン)・ドホナーニの六重奏曲ハ長調は1933年の作品です。(指揮者のクリストフ・フォン・ドホナーニは孫にあたります。)
 この六重奏曲はピアノ四重奏にクラリネットとホルンを加えた編成で、そのクラリネットとホルンが重要なソロを吹きます。冒頭からピアノに乗ったホルンが雄大な響きのメロディを吹いています。山本真のホルンが太くやわらかに鳴り響きます。なお、ヴァイオリンは小林美恵が弾いており、ピアノの若林顕と共にきれいな響きを出しています。クラリネットとホルンの作り出す和音は絶妙です。4つの楽章30分という隠れた名曲を演奏してくれたことに感謝したいと思います。
 なお、最後に開演時に演奏されるアルプホルンによる演奏が収録されています。木曽ではアルプホルンが製作されています。良い響きの演奏です。


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