ヴラディミラ・クランスカ
アントニン・ライヒャ/ホルン五重奏曲ホ長調(2007) |
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CD(PRAGA Digitals PRD/DSD 250 244)
アントニン・ライヒャ/室内楽作品集
1.八重奏曲変ホ長調Op96
2.ファゴットと弦楽四重奏のための変奏曲(1818)
3.ホルン五重奏曲ホ長調Op106
チェコ・ノネット
ヴラディスラフ・ボロフカ(オーボエ)(1)
アレシュ・フストレス(クラリネット)(1)
イルジ・スクーラ(フルート)(1)
ヴラディミラ・クランスカ(ホルン)(1&3)
パヴェル・ラングパウル(ファゴット)(1&2)
ロマナ・ジーグレロヴァー(ヴァイオリン)(1〜3)
ヴラディミール・クロウパ(ヴィオラ)(1〜3)
シモナ・ヘチョヴァー(チェロ)(1〜3)
ラドヴァン・ヘチュ(コントラバス)(1〜3)
録音 2007年4月18、20、21、27&28日
オーボエ、クラリネット、ホルン、ファゴットと弦楽四重奏のための八重奏曲変ホ長調は1807年にウィーンで書かれた作品です。ライヒャの八重奏曲はオーボエが入るもので響きも華やかです。4つの楽章で構成されています。なおこの演奏にはフルートも入ります。第1楽章:レント〜アレグロはレントの序奏からアレグロの主部に入るとロマンティックな主題が続きます。木管楽器とホルンの華やかな響きが大変きれいです。第2楽章はアダージョの前奏部分とアンダンテのからできています。アンダンテは舞曲のように楽しい歌があります。木管楽器の主題とホルンの響きが聞きものです。後半にホルンの独奏、ヴァイオリンの独奏があります。第3楽章はメヌエット、木管楽器とヴァイオリンが歌うところが楽しそうです。第4楽章はアレグロ・ヴィヴァーチェで勢いのある演奏が楽しめます。ライヒャの主題の美しさは独特なもので他の作曲家には似ていない独自の音楽です。
ファゴットと弦楽四重奏のための変奏曲は1818年の作品。レントからアレグレットの部分と7つのヴァリエーションで構成されています。ファゴットの演奏には高度な技巧が要求されます。これはファゴット作品の傑作です。
ホルン五重奏曲ホ長調はクランスカのホルン・ソロです。この作品は1829年にルイ=フランソワ・ドープラのためにパリで書かれ、4つの楽章で「大五重奏曲」と書かれています。27分の大曲です。第1楽章は美しい主題と技巧的な部分があるのでホルンの演奏は大変難しいでしょう。これはナチュラルホルンで演奏されましたのでドープラの腕のほどがうかがえます。この第1楽章だけでも完成された作品として演奏されてもいいほどです。第2楽章:レントは優しい歌が流れます。第3楽章:メヌエットはホルンの楽しそうな歌と技巧的な部分があります。第4楽章:フィナーレはアレグロ・アッサイ、ホルンの美しい主題が朗々と歌われます。クランスカのホルンはボヘミアのホルンを思わせるもので軽いビヴラートも時折きかせています。この難曲を見事に吹き上げています。 |
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