ズデニェク・ティルシャル

ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調
CD(SUPRAPHON COCO−80172)

スーク・トリオの芸術
1.ブラームス/ピアノ三重奏曲第3番ハ短調Op101
2.  〃   /ホルン三重奏曲変ホ長調Op40

  ヨゼフ・スーク(ヴァイオリン)(1&2)
  ヨゼフ・フッフロ(チェロ)(1)
  ズデニェク・ティルシャル(ホルン)(2)
  ヤン・パネンカ(ピアノ)(1&2)
    録音 1976年9月7〜11日

 スーク・トリオのブラームスです。ピアノ三重奏曲第3番は晩年の作品でブラームスの構築された大きな音楽があります。4つの楽章で構成されています。第1楽章「アレグロ・エネルジコ」、第2楽章「プレスト・ノン・アッサイ」、第3楽章「アンダンテ・グラチオーソ」、第4楽章「アレグロ・モルト」です。第1楽章は冒頭から、重厚な響きで始まります。力の入る演奏です。ピアノの厚い響きがブラームスの魅力でもあります。ヴァイオリンとチェロがユニゾーンのように厚い響きで演奏しています。第2楽章は軽やかに始まります。チェロのピツィカートが良い響きです。ピアノの力強い響きも聴かれます。第3楽章はヴァイオリンとチェロが主題を歌い始めます。ピアノと共に良い響きです。第4楽章のアレグロ・モルトは力のこもった演奏です。ヴァイオリンとチェロが厚い響きで演奏しています。ピアノも素晴らしい響きです。チェロの深い響きは印象的です。これは素晴らしい演奏です。

 ホルン三重奏曲はティルシャルとスークとパネンカによる演奏です。第1楽章のアンダンテはスークのヴァイオリンと共にティルシャルがホルンを吹いていてきれいな音色です。素晴らしい響きです。ティルシャルの演奏は表現力が豊かです。スークのヴァイオリンもきれいな演奏です。第2楽章のスケルツォは力強いホルンでスケルツォを楽しそうに演奏しています。スークのヴァイオリンとの掛け合いもきれいです。トリオのホルンとヴァイオリンもきれいです。第3楽章のアダージョ・メストはパネンカのピアノとスークのヴァイオリンと共にティルシャルのホルンの見事な演奏が聞かれます。やわらかな響きのホルンは美しい響きです。第4楽章のアレグロ・コン・ブリオはティルシャルのやわらかなホルンがスークと共に力強い演奏をしています。ピアノのきらめきと共に実に素晴らしい演奏になっています。これは大変素晴らしい名演です。絶賛したいです。


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