丸山 勉

オーケストラ人間的楽器学コンサート
CD(LIBRO LC-0014)

オーケストラ人間的楽器学コンサート
CD1 ヴィオラ
1..J・シュトラウス/トリッチ・トラッチ・ポルカ
2.ラフマニノフ/ピアノ協奏曲第2番より
3.ブラームス/交響曲第1番第4楽章より
4.ベートーヴェン/交響曲第5番第2楽章より
5.   〃    /交響曲第9番第3楽章より
6.モーツァルト/アイネ・クライネ・ナハトムジークより
7.  〃   /交響曲第40番第1楽章より
8.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第6番より
9.ドヴォルザーク/弦楽四重奏曲「アメリカ」より
10.バルトーク/管弦楽のための協奏曲より
11.ブルックナー/交響曲第4番第3楽章より
12.チャイコフスキー/交響曲第6番「悲愴」より
13.ブルッフ/ヴィオラと管弦楽のためのロマンス
CD2 ホルン
14.ヘンデル/組曲「水上の音楽」より
15.ウェーバー/「魔弾の射手」より「狩人の合唱」
16.バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番より
17.ナチュラルホルンの音
18.ベートーヴェン/交響曲第3番「英雄」より
19.    〃   /ピアノ協奏曲第5番より
20.ウェーバー/「魔弾の射手」序曲
21.ベートーヴェン/交響曲第9番「合唱」より
22.チャイコフスキー/交響曲第5番より
23.    〃    /「くるみ割り人形」より「花のワルツ」
24.    〃    /ピアノ協奏曲第1番より
25.    〃    /交響曲第4番第1楽章
26.ラヴェル/亡き王女のためのパヴァーヌ
27.R・シュトラウス/楽劇「ばらの騎士」より冒頭
28.   〃     /「ドン・ファン」より
29.   〃     /「英雄の生涯」より冒頭
30.   〃   /「ティル・オイレンシュピーゲルの
  愉快な悪戯」より
31.マーラー/交響曲第1番「巨人」よりフィナーレ
32.J・シュトラウス/狩りのポルカ

 川本 嘉子(ヴィオラ)(CD1の13)
 東京ホルンクァルテット(CD2)
 樋口哲生、竹村淳司、丸山 勉、吉永雅人(ホルン)
 茂木 大輔(解説&指揮)
 人間的楽器学オーケストラ
 録音 2000年1月16日
    三鷹市芸術文化センター 風のホール

  N響の首席オーボエ奏者茂木大輔の企画する「オーケストラ人間的楽器学コンサート」のライヴ録音です。
 第1部のヴィオラについてはオーケストラの中のヴィオラの位置づけを語るもので、ヴィオラのない演奏がいかに味気ないものかというところをブラームスでしめしたり、モーツァルトではヴィオラだけの演奏をしたり、いかにヴィオラが重要な役割を果たしているかを示してくれます。チャイコフスキーの「悲愴」では第1楽章の序奏でヴィオラがファゴットのあとに響きます。最後に川本嘉子のヴィオラ独奏でブルッフのヴィオラと管弦楽のためのロマンスが演奏されます。ヴィオラの快い響きが流れます。
 第2部はホルンの活躍する作品を紹介しながらホルンという楽器の紹介をしています。主役は東京ホルンクァルテットです。ホルンは最初の楽器はバルブのない自然倍音だけで演奏したという見本を丸山勉がナチュラルホルンを吹いて音階を吹いています。ウェーバーの歌劇「魔弾の射手」からは「狩人の合唱」と序曲の4本のホルンの歌を演奏しています。ベートーヴェンでは第九の第3楽章で4番ホルンにソロを吹かせていますが、これは不完全ながらもバルブのついたホルンができたことから使ったそうです。
 チャイコフスキーはホルンを巧みに使った作品を多く作曲しましたがその中から4曲を選んで演奏しています。交響曲第5番の第2楽章は有名です。ピアノ協奏曲第1番では冒頭からホルンが鳴り響きます。ラヴェルの「亡き王女のパヴァーヌ」では高音を吹くホルンを演奏しています。
 リヒャルト・シュトラウスは父フランツがホルン奏者だったのでホルンが活躍する作品をたくさん作曲しました。いずれもホルン奏者泣かせの曲ばかり演奏しています。「ばらの騎士」や「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯」などはまさにきつい作品です。
 マーラーの交響曲第1番「巨人」ではフィナーレのコーダでホルンのスタンドプレイがありますが、そこを演奏しています。これは迫力があります。最後のアンコールはヨハン・シュトラウスの狩りのポルカでした。茂木大輔のおしゃべりがわかりやすくて勉強になります。


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