松崎 裕

ブラームス/セレナード第1番ニ長調
CD(自主制作 KS-1003)

1.ラヴェル/ピアノ三重奏曲イ短調
2.ブラームス/セレナード第1番ニ長調Op11
         (九重奏版)
3.開演を告げるアルプホルン

  寺嶋 陸也(ピアノ)(1)
  漆原 啓子(ヴァイオリン)(1)
  花咲 薫(チュロ)(1)
  佐久間由美子(フルート)(2)
  山本 正治(クラリネット)(2)
  磯部 周平(クラリネット)(2)
  松崎 裕 (ホルン)(2)
  吉田 将 (ファゴット)(2)
  服部 譲二(ヴァイオリン)(2)
  廣狩 亮 (ヴィオラ)(2)
  山崎 伸子(チェロ)(2)
   星 秀樹(コントラバス)(2)
  録音1997年8月22日ライヴ(1)
     2000年8月26日ライヴ(2)
     木曽文化公園文化ホール

 長野県木曽町で毎年開催される木曽音楽祭は2012年で38回目を迎えます。日本のトッププレーヤーが参集するこの音楽祭は室内楽の名曲、秘曲を演奏するという、演奏者も聴衆もうれしいコンサートです。伝説の名演奏もあり待望のCD化です。
 ラヴェルのピアノ三重奏曲イ短調は1914年の作品で「ダフニスとクロエ」が作曲された2年後の作曲です。ピアノが寺嶋陸也、ヴァイオリンが漆原啓子、チェロが花咲薫というソリスト揃いのトリオは大きな音楽を作っており、第3楽章「パッサカリア」は特に感動的です。
 ブラームスのセレナード第1番はブラームスの最初の管弦楽作品ですが、原曲は九重奏版の4つの楽章だったそうです。この演奏は後にブラームスが2つのスケルツォを加えた現在の作品からロッターが九重奏版に再編曲したものです。(他にチェコ・ノネットの録音があります)
 第1楽章はホルンのソロに始まります。松崎裕のホルンが素晴らしい響きです。彼はN響でオーケストラの演奏したと思いますが、この室内楽版は緊張感のある演奏になったことでしょう。オーケストラ版よりもホルンは目立つことになります。第5楽章:スケルツォはホルンが大活躍します。ホール一杯に響くホルンはアルプホルンのようにきれいです。この演奏には服部譲二(ヴァイオリン)と山崎伸子(チェロ)が参加しておりスタジオ録音では望めそうもない贅沢な演奏です。
 なお、最後に開演時に演奏されるアルプホルンによる演奏が収録されています。木曽ではアルプホルンが製作されています。良い響きの演奏です。


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