サラ・ウィリス

モーツァルトとマンボ3/ホルン協奏曲第4番、他(2022)
CD(ALPHA_CLASSICS ALPHA 937)

モーツァルトとマンボ3
1.モーツァルト/ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
2.エドガー・オリヴェロ/ルンバ風ロンド
3.モーツァルト/協奏交響曲変ホ長調 K.297b
4.ホセ・ホワイト・ラフィット/ホルヘ・アラゴン編/
             美しきキューバ娘
5.ホセイト・フェルナンデス/アラゴン編/
             グァンタナメラ

 サラ・ウィリス(ホルン)
 ジョナサン・ケリー(オーボエ)(3&4)
 ヴェンツェル・フックス(クラリネット)(3&4)
 シュテファン・シュヴァイゲルト(ファゴット)(3&4)
 ハロルド・マドリガル・フリアス(トランペット)(5)
 サラバンダ
 サラ・ウィリス(ホルン)
 ジュニエト・ロンビーダ(サクソフォン)
 ジャネル・ラスコン(ピアノ)
 レオ・A・ルナ(ベース)
 アレハンドロ・アギアル(カホン、マラカス)
 アデル・ゴンサレス(コンガ)
 エドゥアルド・ラモス(ティンバレス)
 アデル・ゴンサレス(パーカッション/ゲスト)
 ホセ・アントニオ・メンデス・パドロン指揮
  ハバナ・リセウム・オーケストラ
  録音 2022年4月
      キューバ、ハバナ

 サラ・ウィリスによるモーツァルトとマンボの第3弾です。これでモーツァルトのホルン協奏曲が全曲録音できました。
 モーツァルトのホルン協奏曲第4番変ホ長調の第1楽章はきれいな前奏に続いて、サラ・ウィリスのきれいなホルンが響きます。滑らかで素晴らしいテクニックのホルンです。展開部から再現部の演奏もきれいです。カデンツァは長いもので主題も歌う素晴らしい演奏です。第2楽章のロマンツェは冒頭から美しい響きで、レガートのきれいな演奏には癒されます。素晴らしい響きです。第3楽章のロンドは快適なテンポできれいなホルンが響きます。大変流麗な演奏です。コーダ前に短いカデンツァが入ります。これは見事な演奏です。このホルンは大変きれいな演奏で絶賛したいと思います。
 エドガー・オリヴェロ(1985-)の「ルンバ風ロンド」はモーツァルトのホルン協奏曲第4番の第3楽章「ロンド」をルンバ風に演奏したものです。サラバンダが演奏しています。ホルンとサクソフォンがソロを演奏しています。最後に歌も入ります。面白いです。
 モーツァルトの「協奏交響曲変ホ長調」は従来のクラリネットが入る版による録音です。ベルリン・フィルのソリストをお迎えしての録音です。第1楽章の長い序奏、その厚い響きと聞きなれた4つのソロ楽器の響きはまたよいものです。受け継がれる主題のよい響き、オーボエとクラリネットの響きの良さも素晴らしいです。サラ・ウィリスのホルンとシュヴァイゲルトファゴットの作り出す和音もよい響きです。展開部の華やかな響きも素晴らしいです。ホルンもきれいな響きです。カデンツァのアンサンブルがよい響きを出しています。第2楽章のアダージョは序奏のあとにオーボエ、ホルンからクラリネットに受け継がれる主題の響きが大変きれいです。そしてオーボエに続く優雅な響きはモーツァルトを聴く楽しみです。オーボエ、クラリネット、ホルンそしてファゴットのきれいな響きには癒されます。第3楽章はアンダンティーノ、4つのソロ楽器が良いアンサンブルを奏でます。この楽章は変奏曲になります。それぞれの楽器の腕の見せ所でもあります。サラ・ウィリスも大変素晴らしい演奏です。これは見事な演奏です。

 ホセ・ホワイト・ラフィット(1835-1918)作、ホルヘ・アラゴン編の「美しきキューバ娘」はサラ・ウィリスのホルンとシュヴァイゲルトファゴットが歌います。オーボエとクラリネットも入る楽しい曲です。モーツァルトの協奏交響曲のマンボ風編曲みたいなきれいな演奏です。
 ホセイト・フェルナンデス(1908-1979)作、アラゴン編の「グァンタナメラ」はホルンとトランペットが歌うような曲で、ここではパーカッションも入ります。まさにマンボのようです。キューバの音楽そのもののようです。ヴァイオリンのソロまで入る楽しい演奏です。後半にはフルートやトランペットのソロも入ります。サラ・ウィリスのホルンやサラバンダの活躍もあります。最後は歌も入ります。楽しい演奏です。


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