アンネケ・スコット

ハンガリーのチャールズ氏/ヘンデルの水上の音楽、他


CD(LINN CKD 718)

1.ヘンデル/序曲〜セレナータ「忠実な羊飼い」 
                   HWV.8cより
2.ヘンデル/アリア「抜け目ない狩人は」〜歌劇
 「エジプトのジューリオ・チェーザレ」 HWV.17より
     (ジョン・ウォルシュ2世編曲)
3.ヨハン・アドルフ・ハッセ/協奏曲ヘ長調
4.ヘンデル/バルバリーニ氏のメヌエット
   〜オルガン協奏曲第1番ト短調Op.4-1より
5.ヘンデル/ジョン・ウォルシュ1世編/
    「水上の音楽」より
  1)アレグロ-アンダンテ-アレグロ
  2)パスピエ
  3)メヌエット
  4)ブーレ
  5)ホーンパイプ
  6)アンダンテ
  7)序曲
  8)アラ・ホーンパイプ
6.ヘンデル/合奏協奏曲ト長調Op.3-3 HWV.314
7.テレマン/ナポリターナ〜「忠実な音楽の師」
      ソナタ変ロ長調 TWV.41:B4より
8.ロレンツォ・ボッキ(18世紀に活躍)/ソナタ
  第10番〜「室内のための音楽の楽しみ」より
9.チャールズ・ヴァーンズバーグ/狩猟〜2本の
  ホルンのための12の二重奏曲組曲第1番より
10. ジャン=バティスト・リュリ/トルコの儀式の
   場面のための行進曲
   〜舞踏喜劇「町人貴族」 LWV.43より

 ミリアム・カチョル(フラウト・トラヴェルソ)(2&6)
 レオ・ドゥアルテ(オーボエ)(3)
    〃    (オーボエ・ダモーレ)(7)
 ニコラ・ボウド(シャリュモー)(3)
 ミケーレ・ファットーリ(バスーン)(3)
 アンネケ・スコット(ナチュラルホルン)(2&9)
 ジョナサン・バイアーズ(チェロ)(8)
 パトリック・ブロデリック(ナチュラルホルン)(9)
 ピーター・ウィラン指揮
  アイリッシュ・バロック・オーケストラ
  録音 2022年4月27〜29日
  アイルランド、ドロヘダ、セント・ピーター教会

 ピーター・ウィラン指揮のアイリッシュ・バロック・オーケストラによる古楽器での演奏です。
 ヘンデルの序曲はセレナータ「忠実な羊飼い」からのものです。これは木管と2本のホルンや弦楽が楽しそうに演奏しています。
 ヘンデルのアリア「抜け目ない狩人は」は歌劇「エジプトのジューリオ・チェーザレ」からジョン・ウォルシュ2世が編曲したもので器楽版での演奏です。フラウト・トラヴェルソとスコットのホルンが弦楽と共に華麗に演奏しています。ホルンの響きは素晴らしいです。オルガンも入ります。後半のホルンはまた素晴らしい演奏です。フラウト・トラヴェルソもきれいな響きです。
 ヨハン・アドルフ・ハッセ(1699-1783)の協奏曲ヘ長調はオーボエとシャリュモーとバスーンがソロを演奏します。通奏低音にオルガンが入ります。4つの楽章で構成されています。アダージョのきれいな演奏は素晴らしいです。アレグレットではシャリュモー(クラリネットの前身)の響きがきれいです。第3楽章のアダージョもきれいです。バスーンとオルガンがきれいです。第4楽章のアレグレット・マ・ポコはオーボエのきれいなソロに始めます。バスーンも良い響きです。弦楽が入らないので爽やかな演奏です。
 ヘンデルの「バルバリーニ氏のメヌエット」はオルガン協奏曲第1番ト短調からのもので、弦楽と2本のホルンが賑やかに演奏します。短い曲です。
 ヘンデルの「水上の音楽」はジョン・ウォルシュ1世(1665/66-1736)の編曲による演奏です。「アレグロ-アンダンテ-アレグロ」の冒頭に始まります。ホルンがリップトリルを聞かせます。ナチュラルホルンの味のある演奏です。オーボエと弦楽が勢いのある演奏です。アンダンテはオーボエがきれいです。アレグロではまた2本のホルンが活発に演奏しています。通常の楽譜とは異なる面白さがあります。「パスピエ」もオーボエとホルンが活躍します。楽しいです。「メヌエット」はホルンに始まります。この水上の音楽でも名曲です。ハーティー版でも聴かれます。「ブーレ」は弦楽とオーボエに始まります。速いテンポで勢いのある演奏です。「ホーンパイプ」は弦楽に始まってオーボエとファゴットが入って、きれいな響きです。「アンダンテ」はオーボエとファゴットに始まって、弦楽が入るときれいな響きです。「序曲」はホルンも入って賑やかな響きになります。オーボエとファゴット、弦楽もきれいな響きです。「アラ・ホーンパイプ」は水上の音楽で最も楽しそうな曲です。ホルンが賑やかに響きます。原曲とは違うところもあります。ホルンはアドリブも入れて楽しそうです。
 ヘンデルの「合奏協奏曲ト長調」はフルートのソロが入ります。弦楽とフルートが演奏しています。アダージョは大変きれいな響きです。そしてアレグロは爽やかな演奏です。チェロも良い響きです。
 テレマンの「ナポリターナ」は「忠実な音楽の師」ソナタの1曲です。ここではオーボエ・ダ・モーレがソロを演奏しています。オルガンの通奏低音も良い響きです。
 ロレンツォ・ボッキ(生歿年不詳、18世紀に活躍)のソナタ第10番は「室内のための音楽の楽しみ」からのもので、これはチェロのソナタです。オルガンの通奏低音が入ります。3つの楽章ともに素晴らしい演奏です。
 チャールズ氏、おそらくチャールズ・ヴァーンズバーグ(c.1705/10-1780?)の「狩猟」は2本のホルンのための12の二重奏曲:組曲第1番の中の曲。これはスコットとブロデリックによるナチュラルホルンのデュオです。狩のホルンを楽しそうに演奏しています。
 ジャン=バティスト・リュリ(1632-1687)の「トルコの儀式の場面のための行進曲」は舞踏喜劇「町人貴族」の中の曲です。木管と弦楽が楽しそうに演奏しています。太鼓の音も聞こえます。


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