ジェームズ・スタリアーノ

プーランク/六重奏曲、他(1968)

CD(RCA SONY Classical 19439946802-7)

CD7
1.プーランク/六重奏曲 FP100
2.ウェーベルン/9つの楽器のための
                協奏曲Op24
3.マルティヌー/九重奏曲第2番H374
4.インゴルフ・ダール/デュエッティーノ・
               コンチェルタンテ

 ドロイト・アンソニー・ドワイヤー(フルート)
                 (1、2、3&4)
 ラルフ・ゴンバーグ(オーボエ)(1、2&3)
 ジノ・チオッフィ(クラリネット)(1、2&3)
 シャーマン・ウォルト(ファゴット)(1&3)
 ジェームズ・スタリアーノ(ホルン)(1、2&3)
 リチャード・グード(ピアノ)(1&2)
 アルマンド・ギタッラ(トランペット)(2)
 ウィリアム・ギブソン(トロンボーン)(2)
 ジョゼフ・シルヴァースタイン(ヴァイオリン)(2&3)
 バートン・ファイン(ヴィオラ)(2&3)
 ジュール・エスキン(チェロ)(3)
 ヘンリー・ポートノル(コントラバス)(3)
 エヴァレット・ファース(打楽器)(4)
  録音 1968年5月27,29,31日&
           9月5〜8日
     ボストン、シンフォニーホール

 ボストン交響楽団室内アンサンブルによる演奏です。10枚組のCD7になります。
 プーランクの六重奏曲はピアノと管楽のための六重奏曲で1930〜32年の作品。フランスの管楽器の響きを楽しめる名曲です。3つの楽章で構成されています。第1楽章冒頭から踊るようなリズムと絶妙なアンサンブルが聴かれます。中間部には穏やかできれいなホルンのソロもあります。テンポの変化があります。コーダは速いテンポになります。第2楽章はオーボエのソロに始まり、ホルンの美しいソロもあります。きれいな演奏です。第3楽章は軽快な主題がホルンで演奏されピアノと木管の美しい響きはプーランク独特のものです。後半は穏やかなテンポで演奏は素晴らしいものです。
 ウェーベルンの9つの楽器のための協奏曲はフルート、オーボエ、クラリネット、ホルン、トランペット、トロンボーン、ヴァイオリン、ヴィオラとピアノの9つの楽器による協奏曲です。3つの楽章で構成されています。第1楽章は木管とホルン、ミュートのトランペットが独特の響きを出しています。ピアノとヴァイオリンにミュートのトロンボーンも面白い響きです。第2楽章は緩徐楽章です。ピアノ伴奏でクラリネットやホルンが歌います。また各楽器の交錯がこの曲の面白いところです。第3楽章は金管に始まり、ミュートのトランペットや木管、ヴァイオリンなどが歌う面白い楽章です。
 マルティヌーの九重奏曲第2番は1959年の作品。木管五重奏と弦楽四重奏の組み合わせで第2ヴァイオリンの代わりにコントラバスが入ります。第1楽章はポコ・アレグロで木管と弦楽の素晴らしいアンサンブルが聞かれます。マルティヌーの音作りは素晴らしいです。第2楽章アンダンテは弦楽に始まり、やがて木管が加わります。そしてホルンのソロがきれいに入ります。後半では弦のピツィカートと木管五重奏の良い響きが聴かれます。第3楽章アレグレットは軽快な弦楽にのって木管が明るく歌います。これは素晴らしい演奏です。
 インゴルフ・ダールのデュエッティーノ・コンチェルタンテはフルートと打楽器、いわば笛と太鼓の演奏のようです。第1楽章は小太鼓とフルート、そしてティンパニになるなど、忙しいパーカッションです。第2楽章はティンパニに始まり、フルートの穏やかな主題が歌われます。やがてシンバルも入る、まるでドラムスのようです。第3楽章もティンパニに始まって、フルートが細やかな主題を歌います。第4楽章は速いテンポのフルートとにぎやかなパーカッションが響きます。まるでお祭りのような作品です。


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