フランツ・コッホ

バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調
CD(THEOREMA TH 121.136/137)

バッハ/ブランデンブルク協奏曲全集
CD1
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃       第2番ヘ長調BWV1047
3.      〃       第3番ト長調BWV1048
CD2
4.ブランデンブルク協奏曲第4番ト長調BWV1049
5.      〃       第5番ニ長調BWV1050
6.      〃      第6番変ロ長調BWV1051

ヘルマン・シェルヘン指揮
 ウィーン国立歌劇場管弦楽団団員
ヴィリー・ボスコフスキー(ヴァイオリン)(1、2〜5)
ユルク・シェフトライン(オーボエ)(1&2)
カール・ドヴォルザーク(ファゴット)(1)
フランツ・コッホ(ウィンナホルン)(1)
フランツ・バッハマイヤー(ウィンナホルン)(1)
アルフレート・シェルバウム(トランペット)(2)
カミロ・ヴァナウセク(フルート)(2&5)
フランツ・ホレチェック(チェンバロ)(1〜4&6)
リヒャルト・ハラント(チェロ)(2〜6)
パウル・アンゲラー(リコーダー)(4)
カール・トレッツミューラー(リコーダー)(4)
ジョージ・マルコム(チェンバロ)(5)
ベアトリーチェ・ライヒェルト(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
エリザベス・シュレインツァー(ヴィオラ・ダ・ガンバ)(6)
エルンスト・キス(ヴィオラ)(6)
エドゥアルド・ラーブ(ヴィオラ)(6)
ブルクハルト・クレウトラー(コントラバス)(6)
 録音 1959年(1〜3)
     1960年3月(4〜6) 

 ヘルマン・シェルヘン指揮のウィーン国立歌劇場管弦楽団団員によるブランデンブルク協奏曲全集です。ヴィリー・ボスコフスキーのヴァイオリンが聴けます。
 ブランデンブルク協奏曲第1番の演奏はウィンナホルンとウィンナオーボエによる響きの美しさがあります。ボスコフスキーのヴァイオリンもきれいに響きます。ウィーンのバッハもきれいなものです。第2楽章もオーボエの美しい響きとボスコフスキーのヴァイオリンの響きがきれいです。第3楽章は2本のホルンがきれいに響きます。コッホとバッハマイヤーのウィンナホルンのうまさも抜群です。ヴァイオリンのソロもきれいです。第4楽章のメヌエットは遅めのテンポです。第1トリオのオーボエとファゴットの美しい響きはきれいです。ポロネーズは遅めのテンポできれいな演奏です。第2トリオのホルンとオーボエは程よいテンポで大変良い響きです。このメヌエットはきれいな演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第2番はシェルバウムのトランペットのきれいな響きが素晴らしい。またオーボエやフルートの響きもきれいです。第2楽章はヴァイオリンとオーボエ、フルートのトリオが大変きれいです。第3楽章ではトランペットの高域の音が飛び交いますので華やかです。フルート、ヴァイオリンとオーボエの響きもまたきれいです。
 ブランデンブルク協奏曲第3番は遅めのテンポの第1楽章は弦楽の美しさがあります。第2楽章のアダージョは短い弦楽だけが入ります。第3楽章のアレグロは緻密な演奏の弦楽が素晴らしいです。
 ブランデンブルク協奏曲第4番は2本のリコーダーで演奏しています。ヴァイオリンの響きもまたきれいです。アンゲラーとトレッツミューラーのリコーダーの響きは実に美しいものです。第2楽章は冒頭の弦楽がよい響きです。リコーダーとヴァイオリンも良い響きを出しています。第3楽章の冒頭はフーガですが、このシェルヘンの演奏はさすがに素晴らしいものになっています。ヴァイオリンも見事な演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第5番は弦楽の爽やかな序奏とフルート、ヴァイオリン、チェンバロが演奏するバッハの代表的な協奏曲のひとつです。ヴァナウセクのフルート、ボスコフスキーのヴァイオリンとジョージ・マルコムのチェンバロの素晴らしい演奏が聞かれます。後半のチェンバロ・ソロも見事なものです。第2楽章はチェンバロとフルートのやわらかな響きとヴァイオリンの対話がきれいです。チェンバロのメロディもまた聴きものです。第3楽章の跳ねるようなリズムはヴァイオリンとフルートの息の合った演奏が聴きどころでしょう。チェンバロもこれはきれいな演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第6番はヴィオラ、ヴィオラ・ダ・ガンバ、チェロ、コントラバスとチェンバロだけによるいわば中低音楽器だけによる演奏です。第1楽章はヴィオラとガンバが主役でシンコペーションの主題が交錯しますが緻密で素晴らしい演奏になっています。第2楽章はガンバが抜けてヴィオラとチェロが優雅に演奏します。第3楽章は全合奏でフーガのように追いかけてゆく主題が繰り返されています。程よいテンポでこれも素晴らしい演奏です。


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