ピエール・デル・ヴェスコーヴォ

ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調(1958)
CDR(forgotten records FR-231)

ホルンのための室内楽曲
1.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
(7:26/6:36/5:57/4:12)(24分11秒)
2.シューマン/アンダンテと変奏曲Op46

 ピエール・デル・ヴェスコーヴォ(ホルン)(1&2)
 パウル・マカノヴィツキー(ヴァイオリン)(1)
 ノエル・リー(ピアノ)(1)
 ジャン=ミシェル・ダマーズ(ピアノ)(2)
 ロジェ・ブトリー(ピアノ)(2)
 ジャン・フショ(チェロ)(2)
 マニュエル・ルカサン(チェロ)(2)
 録音 1958年(1)(モノラル録音)
     1952年(2)(モノラル録音)

 ヴェスコーヴォがモノラル時代に録音したブラームスとシューマンの室内楽作品です。
 ブラームスのホルン三重奏曲は第1楽章の冒頭からヴェスコーヴォの大変明るくきれいなホルンが聞こえてきます。これぞフランス伝統のホルンです。ヴァイオリンの美しい響き、そしてやわらかな響きのレガートがきれいです。第2楽章のスケルツォは軽やかなホルンとヴァイオリンが歌います。明るい響きで美しい演奏です。ピアノは力強く響きます。中間部のホルンとヴァイオリンが作る和音もきれいです。第3楽章のアダージョ・メストは速めのテンポですすみます。ヴェスコーヴォのホルンがきれいに響いています。ヴァイオリンとピアノの響きもきれいです。哀愁的な主題が大変きれいに響きます。フィナーレは速めのテンポで活気のある演奏です。ヴァイオリンとホルン、ピアノが厚みのある響きを聞かせてくれます。ホルンの明るく力強い響きとピアノのきらめきが素晴らしい。速いテンポですが大変素晴らしいブラームスのトリオです。
 シューマンの「アンダンテと変奏曲」は2台のピアノ、2つのチェロとホルンの為の作品で演奏時間16分ほどの作品です。ホルンはほとんど活躍することのない曲ですから録音は多くありませんが、ヴェスコーヴォの明るいホルンがよく聞こえるのは3つのヴァリエーションのホルンのソロです。あとはほとんど2台のピアノのための曲です。チェロとホルンは通奏低音の役目といったところでしょう。ヴェスコーヴォのヴィブラートをかけたホルンが明るいです。


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