ヤン・シュレーダー

モーツァルト/管楽器のための協奏交響曲変ホ長調K297b
CD(MDG MDG 301 1000-2)

モーツァルト/協奏曲集
1.管楽器のための協奏交響曲変ホ長調K297b
2.変奏曲〜ロンドK382による
3.クラリネット協奏曲変ホ長調K14.06

  ミヨン・チョン(オーボエ)(1)
  ディーター・クレッカー(クラリネット)(1〜3)
  カール・オットー・ハルトマン(ファゴット)(1)
  ヤン・シュレーダー(ホルン)(1)
  チェコ・フィルハーモニー室内管弦楽団
  録音 1999年12月14〜19日
   プラハ/ドモヴィナ・スタジオ

 コンソルティウム・クラシクム主宰のディーター・クレッカーがプラハで録音したモーツァルトの作品です。
 協奏交響曲は従来のクラリネットが入る版による録音です。第1楽章の長い序奏、その厚い響きと聞きなれた4つのソロ楽器の響きはまたよいものです。受け継がれる主題のよい響き、オーボエとクラリネットの響きの良さも素晴らしいです。ホールの豊かな残響はモーツァルトの魅力が倍増します。ホルンとファゴットは大変素晴らしい響きです。展開部の絶妙な響きも素晴らしいです。カデンツァのアンサンブルは素晴らしい響きです。第2楽章のアダージョは冒頭オーボエ、ホルンからクラリネットに受け継がれる主題の響きが美しいです。そしてオーボエに続く優雅な響きはモーツァルトを聴く楽しみです。オーボエ、クラリネット、ホルンそしてファゴットというやわらかな響きには癒されます。第3楽章はアンダンティーノ、4つのソロ楽器が良いアンサンブルを奏でます。この楽章は変奏曲になります。クレッカーのクラリネット、シュレーダーのホルンなどそれぞれの演奏はモーツァルトの魅力を教えてくれます。
 ロンドK382による変奏曲はピアノとオーケストラのためのロンドからベリソンが編曲したものです。冒頭から快い主題が歌われます。クラリネットの変奏曲ではゆったりとしたテンポの変奏がモーツァルトの美しい響きを歌ってくれます。
 クラリネット協奏曲変ホ長調K14.06は真作かどうか不明ですが、1899年にモーツァルト作のオーボエ協奏曲としてドイツで発見されたものです。3つの楽章で構成されています。第1楽章:アダージョ〜アレグロ・モデラート、第2楽章ロマンツェ、第3楽章のロンドはアレグレットです。クレッカーのクラリネットで聴くとこの作品がモーツァルトの作品のように聞こえます。


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