フィリップ・マイヤーズ

R・シュトラウス/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
CDR(Fkm FKM-CDR-391/2)2枚組
 
リヒャルト・シュトラウス作品集
Disc1
1.交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」Op30
Disc2
2.メタモルフォーゼン
3.ホルン協奏曲第2番変ホ長調

  フィリップ・マイヤーズ(ホルン)(3)
  クラウス・テンシュテット指揮
   ニューヨーク・フィルハーモニック
  録音 1983年11月17日ライヴ

 テンシュテットがニューヨーク・」フィルを指揮した演奏会ライヴです。リヒャルト・シュトラウスのプログラムでマイヤーズがホルン協奏曲第2番のソロを吹いています。
 交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」は冒頭が映画「2001年宇宙の旅」で使われて有名になりました。この録音は30年以上前の録音でテープによる音の振れが一部ありますが迫力十分の演奏で圧倒的な名演といえましょう。後半は凄まじい気迫が感じられます。
 「メタモルフォーゼン」はシュトラウス晩年の1945年に作曲された弦楽作品ですが、この作品は「23の独奏弦楽器のための習作」として書かれています。それはヴァイオリン10、ヴィオラ5、チェロ5、コントラバス3の23の独奏者によるものでスコアは23段ですからそれぞれが異なる楽譜を演奏しています。いわばオーケストラの各パートを管楽器の譜面まで弦楽器が弾くと思えばよいかもしれません。充実した弦の響きがあります。演奏は大変難しいかもしれません。指揮者もまとめるのは簡単ではなさそうです。しかしながら流れてくる響きは素晴らしい。
 ホルン協奏曲第2番変ホ長調は首席ホルン奏者のフィリップ・マイヤーズがソロを吹いています。太い響きのホルンで堂々とした演奏です。流れるような演奏をする第1楽章はなめらかなスラーや繊細な表現が素晴らしく、まろやかな響きのホルンが流れます。録音も良く管楽器やチェロのソロも鮮明です。第2楽章のロマンティックな演奏はホルンの美しい響きをたっぷり聞かせてくれます。第3楽章は楽しそうなロンドです。弦の刻みに乗ったホルンが流麗な演奏しています。マイヤーズの巧みなホルンによる演奏はこの作品の素晴らしさを教えてくれます。最後のティンパニの一打は強烈でした。


トップへ
戻る
前へ
次へ