マリー=ルイーズ・ノイネッカー

レーガー/ホルンと弦楽のためのスケルツィーノ
CD(KOCH SCHWAN 3-1498-2)

マックス・レーガー/オーケストラ作品集
1.喜劇序曲Op120
2.ヴァイオリンと管弦楽のための
         交響的狂詩曲Op147
3.ヴァイオリンと管弦楽のための
          組曲イ短調Op103a
4.ホルンと弦楽のためのスケルツィーノ
  ワルター・フォルヒャルト(ヴァイオリン)(2&3)
  マリー・ルイーズ・ノイネッカー(ホルン)(4)
  ホルスト・シュタイン指揮
   バンベルク交響楽団
  録音 1994年9月(1&4)
      1995年6月(2)
      1993年7月(3)

 マックス・レーガー(1873〜1916)は多くのオルガン作品を残しましたが、同じく管弦楽作品や室内楽作品もたくさん書いています。名曲「モーツァルトの主題による変奏曲とフーガ」や「ベックリンによる4つの音詩」は有名です。このアルバムに収録された4つの作品は唯一のホルン作品「スケルツィーノ」以外はほとんど知られていないでしょう。
 「喜劇序曲(コメディ序曲)」は1911年の作品、演奏会用の序曲で舞台作品ではありません。管楽器と弦楽がおどけるような対話を思わせる作品で標題音楽のようです。
 「ヴァイオリンと管弦楽のための交響的狂詩曲」は最晩年の作品、録音もほとんどないと思われます。23分ほどの大曲です。ヴァイオリン協奏曲は1曲作曲していますので、いわば第2番の協奏曲といっても良いでしょう。実にロマンティックな作品。ワルター・フォルヒャルトはバンベルク交響楽団のコンサート・マスターです。
 「ヴァイオリンと管弦楽のための組曲イ短調」は1908年の作品。原曲が「ヴァイオリンとピアノのための組曲イ短調」です。6曲による組曲ですがレーガーは第3曲「アリア」をヴァイオリンと室内オーケストラのために編曲していました。他の5曲はバランスキ(ヴァイオリニスト)によって編曲されました。第2曲「ガヴォット」は愛らしい作品です。第4曲「ブルレスケ」は楽しい作品で後期ロマン派のような美しい作品です。第6曲「ジーグ」は名曲。
 「ホルンと弦楽のためのスケルツィーノ」はレーガー唯一のホルン作品でノイネッカーが演奏しています。短い小品ですがスケルツォの軽快な部分と中間部の優雅な主題を歌う部分、そしてスケルツォの3つの部分からできています。録音が大変少なく、バウマンのLPとヘルマンソンの録音があるくらいです。ノイネッカーの華やかな演奏はまた格別です。


トップへ
戻る
前へ
次へ