エーリヒ・ペンツェル

モーツァルト/ホルン協奏曲第2番、第3番、ロンド
LP(独ヘリオドール 89553)疑似ステレオ

1.モーツァルト/ホルン協奏曲第2番変ホ長調
2.   〃   /ホルンと管弦楽の為のロンド
3.   〃   /ホルン協奏曲第3番変ホ長調

  エーリヒ・ペンツェル(ホルン)
  ハンス・ワラット指揮
    ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
     録音 1950年代 

 これは1973年6月に買った輸入盤です。音は古くてステレオではあっても擬似ステレオでクリアな音ではありませんでした。全集の演奏とはそれほど違いはありません。ペンツェルがゲヴァントハウスに在籍していた頃の録音でした。
 ホルン協奏曲第2番はドイツのオーケストラの重厚な響きが聞かれす。ペンツェルの安定したホルンが素晴らしいです。きれいなタンギングはこのころから聞かれます。テンポの速い演奏ですが大変素晴らしい演奏です。第2楽章は朗々と吹くホルンが聴きものです。弦楽の透明感もきれいです。第3楽章:ロンドは速いテンポで素晴らしいホルンが響きます。フェルマータでテンポを落しています。それにしてもペンツェルのホルンは素晴らしい。コーダ前にテンポをほとんど落とさないのには驚きました。
 ロンド変ホ長調は、初めての録音かどうかは不明ですが私のコレクションでは最も古い録音です。オーケストラの編曲はおそらくヘルマン・クリングかと思います。カデンツァがヘルマン・クリングのものを演奏しています。演奏は滑らかで素晴らしいものです。
 ホルン協奏曲第3番はモノラルですが後のステレオ録音とはまた違う魅力があります。ホルンにかたさを感じられません。滑らかです。カデンツァは自作で高音から低音まで使う見事な演奏です。ステレオ録音と同じです。第2楽章のロマンツェはホルンが良い響きで素晴らしいです。第3楽章のアレグロは軽やかで滑らかなホルンが聴かれます。ペンツェル独特の音色が特徴的ですが、今聴いても名演です。


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