マルティン・ファン・デ・メルヴェ

モーツァルト/ホルン五重奏曲、音楽の冗談、他
CD(Wijnand van Hooff WVH 044)

モーツァルト/ホルンを伴う室内楽
1.ホルン五重奏曲変ホ長調K407
2.音楽の冗談K522
3.2つのホルンのための12のデュオK487

  マルティン・ファン・デ・メルヴェ(ホルン)(1〜3)
  ボブ・ストール(ホルン)(2&3)  
  キース・ハルスマン(ヴァイオリン)(1&2)
  ミーカ・ビエスタ(ヴァイオリン)(2)
  ゲリット・オルデマン(ヴィオラ)(1&2)
  エスター・ファン・スターレン(ヴィオラ)(1)
  マリエン・ファン・スターレン(チェロ)(1&2)
  ハンス・クルール(コントラバス)(2)
   録音 1991年〜1992年  

 オランダのホルン奏者マルティン・ファン・デ・メルヴェを中心としたアンサンブルによるモーツァルトの室内楽です。
 モーツァルトのホルン五重奏曲は弦楽四重奏の第2ヴァイオリンをヴィオラに替えて2つのヴィオラで演奏する編成になっています。それだけに落ち着いた響きの作品になります。ファン・デ・メルヴェのホルンはなめらかできれいなレガートは理想的なモーツァルトです。美しい響きの第1楽章、ヴァイオリンとホルンの対話がきれいな第2楽章、明るく軽快な第3楽章と素晴らしい演奏です。
 音楽の冗談K522は2つのホルンと弦楽五重奏による演奏です。モーツァルトのジョークを表した作品です。4つの楽章で構成され、普通に演奏する第1楽章、ホルンが音を外したような第2楽章:メヌエット、第3楽章のアダージョ・カンタービレではホルンが抜けて弦楽だけの演奏で、美しい響きのモーツァルトですが最後のヴァイオリンのカデンツァでは暴走して音を外すようになっています。第4楽章のプレストは2つのホルンが入って賑やかに楽しそうな演奏です。そして最後に弦楽の不協和音で終わります。
 2つのホルンのための12のデュオK487は隠れた名曲です。バセットホルンでも演奏されるようですが、ホルンで聴くととても楽しいです。第1、第3、第6曲以外はモーツァルトの作品ではないかもしれないという曰く付の作品ですが、実に楽しい作品です。ボブ・ストールとも息はぴったりです。
 これは楽しいモーツァルトを聴けるよいアルバムです。


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