O/フランシス・オーヴァル
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CD(DECCA UCCD-9878)
1.シュ−ベルト/弦楽五重奏曲ハ長調D956
2.ブラームス/ホルン三重奏曲変ホ長調Op40
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)(1&2)
アルパド・ゲレツ(ヴァイオリン)(1)
マックス・ルズール(ヴィオラ)(1)
パウル・サボ(チェロ)(1)
フィリップ・メルムー(チェロ)(1)
フランシス・オーヴァル(ホルン)(2)
ジェルジ・シェベック(ピアノ)(2)
録音 1979年10月1〜5日(1)
1976年2月15〜19日(2)
グリュミオーを中心とした演奏でシューベルトの弦楽五重奏曲とブラームスのホルン三重奏曲です。もとはフィリップスの録音です。
シューベルトの弦楽五重奏曲はヴィオラが2つではなく、チェロが2つという編成で低音の充実をはかったようです。やや穏やかな雰囲気の第1、第2楽章ですが、メロディの豊かなことには感激です。第3楽章のスケルツォは激しいリズムで勢いがあります。弦楽五重奏の醍醐味があります。第4楽章では歌曲の王シューベルトの歌うメロディが次々と流れます。
ブラームスのホルン三重奏曲はグリュミオーのヴァイオリン、シェベックのピアノ、オーヴァルのホルンで演奏されます。オーヴァルのあまい音色のホルンと艶のあるグリュミオーのヴァイオリンが素晴らしい演奏を生んでいます。この録音はともすればホルン・オブリガート付きのヴァイオリン・ソナタのようにも聞こえてくるほどにグリュミオーのヴァイオリンがあまりにも良い響きです。オーヴァルのホルンがおとなしく感じる第1楽章です。第2楽章のスケルツォはバランスの良い演奏で素晴らしい。ピアノも良い響きです。第3楽章は哀愁的な主題が流れます。ホルンの響きが物悲しく聞こえてきます。第4楽章は勢いのある演奏でヴァイオリンとピアノの主張とホルンの応答が面白く、不思議なほど新鮮に聞こえてきます。多くの録音の中にはパールマンやスーク、シゲティといったヴァイオリニストが演奏したものがありますが、グリュミオーほど強烈な印象を受ける録音はないでしょう。文句なしの名演です。 |
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