ミシェル・ステブルトン

オン・サファリ/ミラー・イメージ(ホルン・デュオ)
CD(MSR MS1528)

オン・サファリ
1.ナイグス/旅の呼び出し
2.ドーハティ/「祈り」
3.シュルツ/「起伏のある地面〜サファリの散歩」
  1)ミーア・キャット
  2)象
  3)ガゼル
  4)チンパンジー
  5)シマウマとライオン
4.ポール・バスラー/神の恵みによって
5.ルイ・サラン/ラストロス〜ポー・ロス・センデロス・デル・チャコ
6.ナイグス/夢想
7.ローレンス・ロウ/狩り
8.モーリーン・ヤング/即興

  ミラー・イメージ(ホルン・デュオ)
  リサ・ボントレガー(ホルン) 
  ミシェル・ステブルトン(ホルン)
  金丸 智子(ピアノ) 
  リサ・ボントレガー(ソプラノ・チンパンジー)(3)
  リチャード・プライス(バス・チンパンジー)(3)
  ヤーレン・エングド(ハンド・ドラム)
  録音 2014年5月20〜23日

 アメリカの2人の女性ホルン奏者によるデュオの第2弾です。サファリをテーマにした音楽で世界初録音になります。
 ナイグスの「旅の呼び出し」はアルバムの前奏曲としての作品のようです。2本のホルンが希望に満ちた音楽を奏でます。
 マイケル・ドーハティの「祈り」は7分あまりの祈りの歌です。ピアノが静かに支えます。2本のホルンでこれほど美しい響きは現代作品としては珍しいでしょう。
 マーク・シュルツの「起伏のある地面〜サファリの散歩」はいよいよアルバムのタイトルの作品です。5つの曲の組曲です。動物の表現が面白いです。チンパンジーでは親子のチンパンジーの鳴き声もにぎやかに出てきます。
 ポール・バスラーの「MAJALIWA(神の恵みによって)」はこれも祈りの歌のようです。ホルン二重奏の美しい響きが流れます。
 ルイ・サランの「ラストロス〜」は意味が分かりませんが5つの小品で構成されています。第1曲「鳥たち」第2曲「椰子、イノシシ」第3曲「アルマジロ」第4曲「バク」第5曲「ボア」の順で演奏されます。「鳥たち」のおしゃべりはミュートで表現しています。「アルマジロ」の動きの速さもアレグロ的です。「バク」の歩行はのんびりのようです。大蛇「ボア」の動きや驚きが重厚に表現されています。
 ナイグスの「夢想」は夢の世界のように穏やかに始まり、やがて速いテンポのフレーズが入ってきます。
 ローレンス・ロウの「狩り」は3つの小品で構成されています。第1曲「前奏曲」第2曲「狩り」第3曲「名残り」の順で演奏されます。冒頭太鼓が手で叩かれます。「狩り」のホルンは素晴らしい響きです。現代作品とは思えません。「名残り」も冒頭で太鼓が叩かれています。ホルンがオオカミの遠吠えのように聞こえます。
 最後のアンコール作品、モーリーン・ヤングの「即興」は2014年の最新作です。2本のホルンで歌われる大草原の歌といえるでしょう。低音のホルンに載ったホルンの壮大な歌です。感動的な作品です。良いアルバムになりました。


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