ジェームズ・サッチャー

ナウ・プレイング
CD(SUMMIT DCD197)

1.J・S・バッハ/パルティータ第1番BWV825
       (サッチャー編、ホルンとピアノ版)
2.ブラームス/5つの二重奏曲(レイノルズ編)
    1)流れはざわめくOp28−3
    2)狩人とその恋人Op28−4
    3)恋の道Op20
    4)私たちをさすらわせよOp75−3
    5)ワルプルギスの夜Op75−4
 3.レイノルズ/4つのエチュード〜無伴奏ホルン
    (エチュード第3番、6番、8番&12番)
 4.メイズ/ホルンとピアノのための対話

   ジェームズ・サッチャー(ホルン)
   エイミー・ジョー・ライン(ホルン)(2)
   スティーヴ・ベッツ(ピアノ)(1、2&4)
   録音1996年11月6日&1997年3月5日

  ジェームズ・サッチャーはアメリカのホルン奏者。おじのジェラルド・サッチャーにホルンの手ほどきを受けています。後にジェームズ・デッカーやドイツのヘルマン・バウマンに師事しました。ユタ交響楽団、フェニックス交響楽団、ロスアンゼルス・フィルハーモニックを経てフリーで活動しています。アメリカでは「ザ・ホルン・オブ・ハリウッド」と呼ばれてスタジオホルン奏者としての活動が多いようです。
   バッハの「パルティータ第1番変ロ長調BWV825」はクラヴィア練習曲の中の1曲です。7つの曲からなる組曲で、これをサッチャー自身がホルンとピアノのために編曲したものです。もともと鍵盤楽器のための作品ですからホルンで吹くには息継ぎの難しい曲です。それを大変巧みに吹きまくるサッチャーの腕前には驚嘆させられます。またホルンで吹いてくれたことに感謝です。
  ブラームスの5つの二重奏曲はヴァーン・レイノルズが2本のホルンとピアノのために編曲したものです。原曲は作品28がアルトとバリトン、作品20がソプラノとアルト、作品75はソプラノ2人の二重唱のために作曲されました。もともと声楽のための作品ですからホルンによるきれいな二重奏になります。ブラームスのピアノ伴奏は重くありませんので軽やかです。なお第2ホルンのエイミー・ジョー・ライン女史はルイジアナ・フィルハーモニーの首席ホルン奏者です。
  レイノルズの「4つのエチュード」は無伴奏ホルンのための作品です。激しく動く第3番、ゆるやかな第6番、低音を吹く第8番、あらゆる技法や音域を吹く第12番と素晴らしい演奏を聞かせてくれます。
  メイズの「ホルンとピアノのための対話」は1989年の作曲。超絶技巧を要する作品でピアノ・パートも難解です。それにしてもきれいなホルンです。コーン8Dを使用。


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