マイケル・トンプソン

バッハ/ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調(1986)
CD(IMP PCD2006)

バッハ/ブランデンブルク協奏曲集
1.ブランデンブルク協奏曲第1番ヘ長調BWV1046
2.      〃       第2番ヘ長調BWV1047
3.      〃       第3番ト長調BWV1048

  ホセ・ルイス・ガルシア(ヴァイオリン)(1〜3)
  ニール・ブラック(オーボエ)(1&2)
  ジェイムズ・ブラウン(オーボエ)(1)
  ジャニス・ナイト(オーボエ)(1)
  マイケル・トンプソン(ホルン)(1)
  アンソニー・チデル(ホルン)(1)
  ロビン・オニール(ファゴット)(1)
クリスピアン・スティール=パーキンス(トランペット)(2)
  ウィリアム・ベネット(フルート)(2)
  フィリップ・レッジャー指揮
   イギリス室内管弦楽団
    録音 1986年

 フィリップ・レッジャーがイギリス室内管弦楽団を指揮したブランデンブルク協奏曲集です。ヴァイオリンはスペインのヴァイオリニストで指揮者のホセ・ルイス・ガルシアが弾いていますが、ガルシアはレッパード指揮イギリス室内管弦楽団の録音でもヴァイオリンを弾いています。
 ブランデンブルク協奏曲第1番はきれいなホルンがまず聞こえてきます。イギリスの名手マイケル・トンプソンとアンソニー・チデルが吹いています。トンプソン32歳の時のホルンはなめらかで大変きれいな響きです。オーボエは名手ニール・ブラックをはじめとするメンバーでこちらも素晴らしい響きです。第2楽章はオーボエのソロとヴァイオリンの調和のとれた素晴らしい響きになっています。第3楽章アレグロはトンプソンらのなめらかなホルンがまるでモーツァルトを吹くかのようできれいな演奏です。オーボエやヴァイオリンもきれいです。第4楽章ではメヌエットが程よいテンポで演奏され、第1トリオは3本のオーボエとファゴットが良いアンサンブルになっています。メヌエットのあとのポロネーズはやや速めのテンポで演奏しています。第2トリオでは2本のホルンがオーボエのリズムにのってきれいな主題を吹きます。スラーを使う滑らかな演奏はきれいでした。最後のメヌエットは良い響きです。
 ブランデンブルク協奏曲第2番はスティール=パーキンスのピッコロ・トランペットが素晴らしい響きを出しています。フルート、オーボエとヴァイオリンも良い響きを出しています。トランペットとオーボエの対話も聴きものです。第2楽章のヴァイオリンとオーボエ、フルートのトリオ・ソナタは大変美しい演奏です。通奏低音もきれいに入ります。第3楽章は華やかなトランペットとオーボエ、フルート、ヴァイオリンの絡み合いが聴きものです。これは素晴らしい演奏です。
 ブランデンブルク協奏曲第3番は第1楽章の弦楽合奏の美しい響きが素晴らしいです。第2楽章のアダージョはチェンバロと弦楽が演奏する短いものです。第3楽章は勢いのある演奏で素晴らしい響きです。


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