ティム・ソープ

クリストファー・ボール/ホルン協奏曲
CD(Musical CONCEPTS MC-143)

クリストファー・ボール/協奏曲作品集
1.ホルン協奏曲
2.ヨークシャー・デイルズにて
3.ビューティフル・デイに
4.オーボエ協奏曲
5.ケルト風に
6.パン(牧羊神)の祈り〜フルート・ソロ
7.ある夏の日

  ティム・ソープ(ホルン)(1)
  ロジャー・アームストロング(フルート)(2、3&7)
       〃   (アルト・フルート)(5)
ポール・アーデン・テイラー(オーボエ)(2、3、4&7)
       〃   (イングリッシュホルン)(5)
  レスリー・クレイヴン(クラリネット)(2&3)
  ジョナサン・バージェス(フルート)(6)
  クリストファー・ボール指揮 
  エメラルド・コンサート・オーケストラ(1〜3、5&7)
  アダバリー・アンサンブル(4)
  録音 2010年(1〜3)1996年(4)
      2002年(5&7)2008年(6)

 クリストファー・ボールはケテルビーらと同様イギリスのライトミュージックの作曲家そしてアレンジャーです。このアルバムは英国流の情緒豊かな音楽が揃っています。弦楽伴奏の作品が多く大変楽しい曲が流れます。
 ホルン協奏曲は管弦楽伴奏ですが、冒頭はまるでスメタナの「モルダウ」の一部のようです。ホルン・ソロを吹くティム・ソープはイギリスの若手演奏家の逸材で22歳でBBCウェールズの首席ホルン奏者になりました。ボールのホルン協奏曲は楽しい第1楽章、哀愁的な第2楽章、楽しいロンド風の第3楽章がきれいです。
 「ヨークシャー・デイルズにて」はヨークシャー地方の雄大な風景を表現した名作です。「ビューティフル・デイに」はクラリネットのソロに始まり弦楽の美しい響き、オーボエのソロとかつてのヴォーン・ウィリアムズの作品ようにきれいな音楽です。
 オーボエ協奏曲は弦楽伴奏による美しい作品でソリストのポール・アーデン・テイラーに献呈されています。 「ケルト風に(Celtic Moods)」はアルト・フルートとイングリッシュ・ホルンをソロ楽器に使った作品です。こちらも情緒豊かな曲です。
 唯一のフルート・ソロ作品「パンの祈り」は3つの楽章からなる作品です。「パンの笛」といえばドビュッシーの「シリンクス」がありますがこの作品は全楽章12分を超える大曲です。バージェスの表現力豊かなフルートは絶品でしょう。
 「ある夏の日」はフルートとオーボエのソロが入る美しい作品です。まるでディーリアスの作品を聞いているかのようです。イギリスのオーケストラはやはり良い響きを出してくれます。


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