ゾルタン・ヴァルガ

ホルンとツィンバロンのためのハンガリー現代作品集
CD(HUNGAROTON HCD 32601)

1.コチャール/レプリーチェ第2番(1976)
2.ノーグラーディ/やかましい銅鑼、
     またはうるさいシンバル(2007)
3.メシュコー/Adom burkolt cimu… (2007)
4.シゲティ/ホルンとツィンバロンの為のC.C.(2004)
5.ファラゴー/ザゼン (2005)
6.  〃  /ザゼンII. (2008)
7.シュガール/ツィンコール (2005)
8.マダラース/5つのケース (2004)
9.トート/シロッコ (2006)

  ゾルターン・ヴァルガ(ホルン)
  アーグネシュ・サカーイ(ツィンバロン)
  録音2008年9月25日〜10月3日
    フンガロトン・スタジオ

 ハンガリーらしい楽器の組み合わせ、ホルンとツィンバロンのための現代作品集です。ツィンバロンといえばハンガリーの作曲家コダーイの代表作「ハーリ・ヤーノシュ」の中で使われていますのでおなじみでしょう。この楽器はスティックで弦を叩くのですが、ピアノとも琴ともいえない微妙な響きがきれいです。
 ホルンとツィンバロンとで作る音楽はツィンバロンがピアノのように和音ができないのでかえってデュオとしては良い響きができると思います。1曲目のレプリーチェ第2番以外は21世紀の作品です。レプリーチェはフェレンツ・タルヤーニのために書かれた作品ですが、あとの作品はすべてヴァルガとサカーイのために、つまりこの録音のために書かれています。
 ファラゴーの「ザゼン」は日本の座禅からインスピレーションを受けた作品です。ツィンバロンが琴のような響きを出しています。シュガールの「ツィンコール」はツィンバロンとホルン(Cor)を合わせた造語ですがホルンとツィンバロンが絡み合うように演奏しています。面白いアルバムです。いずれもホルンは他の現代作品のようにうるさい音はほとんどありません。
 マダラースの5つのケースでは音程の変化をハンドストップで徐々に変える手法を使う小品があります。


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