リチャード・ワトキンス

アーノルド/ホルン協奏曲第1番
CD(CONIFER 75605 51228)

マルコム・アーノルド/協奏曲集(第2集)
1.クラリネットと管弦楽のための協奏曲第2番Op115
2.ホルンと管弦楽のための協奏曲第1番Op11
3.フルートと管弦楽のための協奏曲第2番Op111
4.ピアノ連弾と弦楽のための協奏曲Op32
 
  マイケル・コリンズ(クラリネット)(1)
  リチャード・ワトキンス(ホルン)(2)
  カレン・ジョーンズ(フルート)(3)
  デイヴィッド・ネットル(ピアノ連弾)(4)
  リチャード・マークハム(ピアノ連弾)(4)
  マーク・スティーブンソン指揮
     ロンドン・ムジチ
   録音 1993年6月28〜30日

 第1集の録音から4年以上過ぎてからの録音でした。こちらは管楽器の協奏曲は管弦楽伴奏です。規模が大きいので響きが違います。
 クラリネット協奏曲第2番は1974年にアメリカのジャズ奏者ベニー・グッドマンのために書かれました。グッドマンはジャズだけでなくクラシックの演奏もしておりモーツァルトやウェーバーの協奏曲も録音があります。コリンズの演奏はジャズっぽさはなくても遊び心十分の演奏です。カデンツァはリチャード・ロドニー・ベネットが書いたものを演奏しています。第3楽章はまさにスイングジャズっぽいといえます。
 ホルン協奏曲第1番は1946年にロンドン・フィルの首席だったチャールズ・グレゴリーのために書かれました。アンセルメの指揮で初演されています。これは驚くほど演奏が困難な曲です。第1楽章:アレグロ・コモドは静かな曲ながら難しいフレーズの連続です。グリエールの協奏曲以上に難しいようです。終結の難しさにはぞくっときます。第2楽章:アンダンテ・コン・モトは優雅なホルンが響きます。ティンパニが重く響くところがあります。それは劇的でホルン協奏曲らしからぬ響きには感動があります。ピッコロとの対話も聞きどころです。第3楽章:アレグロ・コン・ブリオは跳躍するような主題が速くてそのリズムで高音域から低音域まで使う難曲です。終結は静かに終わります。ここでホルンを吹いてるワトキンスは凄いです。他にはまだ録音がありません。
 フルート協奏曲第2番はカレン・ジョーンズの美しい音に魅せられます。第2楽章:ヴィヴァーチェの華麗な響きは見事です。4曲目の4手ピアノのための協奏曲は1950年の作品。弦楽オーケストラの響きとピアノの響きが交錯する楽しい音楽です。


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