リチャード・ワトキンス

モーツァルト/ホルン協奏曲全集、ロンド
CD(Fun House 28ED−7048)

 モーツァルト/ホルン協奏曲全集
  1.ホルン協奏曲第2番変ホ長調K417
  2.ホルン協奏曲第4番変ホ長調K495
  3.ホルン協奏曲第3番変ホ長調K447
  4.ホルン協奏曲第1番ニ長調K412
  5.ロンド変ホ長調K371
    リチャード・ワトキンス(ホルン)
    リチャード・ヒコックス/
    シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア
      録音 1987年2月

 ワトキンスが25歳のときの全集録音です。この演奏は最初の2番を聴いただけでも、全体のできの良さがわかってしまうほど、なめらかで美しい音のモーツァルトです。アイファー直伝の奏法でしょうか、イギリスのホルン奏者の特徴でもある、まろやかで明るい響きがあります。音色はシヴィルに近いでしょう。低音から高音まで安定した音量で演奏しています。実に楽しいモーツァルトです。
 4番のカデンツァがなかなか面白いです。3番を聞いていると一体誰が吹いているかわからないほど、若い頃のシヴィルの吹き方に似ています。しかも3番のカデンツァはほとんどシヴィルのカデンツァと同じでした。
 それにしてもイギリスにはホルンの名人が揃っているものです。こんなにモーツァルトのホルン協奏曲が楽しいと思ったのはタックウェルの1971年盤以来です。


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