イブ・ランツキー=オットー

クーラウ/2つのホルンのための協奏曲ヘ短調
CD(Regis FRC 9108)

フリードリヒ・クーラウ/作品集
1.付随音楽「妖精の丘」Op100から
   序曲と第5幕のバレエ音楽
2.2つのホルンのための協奏曲ヘ短調Op45
3.ピアノ協奏曲ハ長調Op7

  イブ・ランツキー=オットー(ホルン)(2)
  フロイディス・リー・ヴェクレ(ホルン)(2)
  マイケル・ポンティ(ピアノ)(3)
  オトマール・マガ指揮
     オーデンセ交響楽団
   録音 1990年9月
        カール・ニールセン・ホール

 ドイツの作曲家クーラウはフルートの作品で知られていますが、このアルバムは知られざる作品ぞろいです。1786年生まれのクーラウはシューベルトと同年代でベートーヴェンの時代と重なります。21歳のときにデンマークのコペンハーゲンに移住しています。その作風と響きはウェーバーやシューベルトにそっくりです。ピアノ協奏曲はモーツァルト風です。
 2つのホルンのための協奏曲は、ほとんど知られていない曲ですが、ディヴェルティメント風の5楽章からできています。その楽章は切れ目なく演奏され、ウェーバーのコンチェルティーノのようです。しかも2つのポラッカが含まれており、2本のホルンがウェーバーの作品を吹いているような曲です。第3楽章ラルゲットはカデンツァになっています。この曲は2つのホルンがメロディーを吹きますので、名人が揃ってはじめて生きてきますが、ランツキー=オットーとヴェクレという北欧の名手が縦横無尽に吹いており、最高の演奏になりました。この美しい曲をもっと演奏して欲しいものです。
 このアルバムでは2つのホルンのための協奏曲は小さく書かれていますが、大きな位置を占めていました。22分を超える大曲です。名演奏です。


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