ギュンター・オピツ

ブリテン/セレナードOp31

CD(BERLIN Clasics  0090352BC)

1.ブリテン/イリュミナシオンOp18
2. 〃   /セレナードOp31

  ペーター・シュライヤー(テノール)(1&2)
  ギュンター・オピツ(ホルン)(2)
  ヘルベルト・ケーゲル指揮
    ライプツィヒ放送交響楽団
     録音 1967年11月3日

 ドイツの名テノール歌手ペーター・シュライヤーによるブリテンの歌曲集です。シュライヤーは1985年頃にもセレナードをペーター・ダムと録音しています。
 「イリュミナシオン」はフランスのランボーの詩に作曲したものでテノールと弦楽のみで演奏され、10曲で構成されています。シュライヤー32歳の時の若々しい歌唱は素晴らしく、ブリテンの弦楽作品の魅力もまたここにあります。
 ギュンター・オピツのセレナードはプロローグから明るく深い響きのホルンが見事です。イギリスのホルン奏者とは違って音に違いはありますがこれもまたよい者です。第2曲「パストラール」はホルンの明るい響きとシュライヤーの美声が聞きもの。第3曲「ノクターン」はやや遅めの演奏で弦楽の嘆きが印象的です。ホルンは明るく太い音色でテノールとの対話が聞かれます。第4曲「エレジー」はホルンが半音ずつ下がるロングトーンの連続ですが、ハイトーンのきれいな響きは素晴らしい。ホルン・ソロの多いこの「エレジー」は聞きものです。第5曲「ジーグ」はテノールと弦楽が徐々に盛り上げていき最後にホルンがフォルティシモで入る緊張感のある曲。第6曲「賛歌」は狩りのホルンのような跳躍するホルンが難しい曲です。ここではホルンがほとんど主役になっています。オピツのホルンはシュライヤーとともに良い響きを作り出しています。第7曲「ソネット」はテノールと弦楽だけのポエム。その間にホルンは舞台裏に入り、第8曲「エピローグ」を吹きます。冒頭の「プロローグ」と同じ楽譜を遠くから響くように舞台裏から演奏します。オピツのホルンは軽いビヴラートが大変きれいです。


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