ヴラディミラ・クランスカ

ドヴォルザーク/セレナード ホ長調(初稿の八重奏版)/管楽セレナード

CD(PRAGA PRD250 371)

ドヴォルザーク/作品集
1.セレナード ホ長調B36(初稿の八重奏版)
2.弦楽セレナード ホ長調Op.22 (B52)
3.管楽セレナード ニ短調Op.44 (B77)
    (ヘルテル編:九重奏版)

 チェコ・ノネット
 イルジ・クレイチー(オーボエ)(1&3)
 アレシュ・フストレス(クラリネット)(1&3)
 イルジ・スクーラ(フルート)(1&3)
 ヴラディミラ・クランスカ(ホルン)(1&3)
 パヴェル・ラングパウル(ファゴット)(1&3)
 ヤナ・ヘライノヴァー(ヴァイオリン)(3)
 ヤン・ニクリーン(ヴィオラ)(1&3)
 シモナ・ヘチョヴァー(チェロ)(1&3)
 ラドヴァン・ヘチュ(コントラバス)(1)
 イヴァン・クランスキー(ピアノ)(1)
 パヴェル・フーラ(ヴァイオリン)(1)
 ヴラディミール・クランスキー(ヴァイオリン)(1)
 ネヴィル・マリナー指揮
   アカデミー室内管弦楽団(2)
 録音 1998年9月(1)
     1965年11月(2)
     1998年11月(3)

 ドヴォルザークの作品のなかでも有名な「弦楽セレナード」の原作とされるクラリネット、ホルン、ファゴット、2つのヴァイオリン、ヴィオラ、コントラバスとピアノによる八重奏版をニコラス・イングマンが復元しました。弦楽合奏版もマリナー指揮アカデミー室内管弦楽団で聴かれます。管楽セレナードもヘルテルの編曲による九重奏版で聴かれます。

 セレナード ホ長調B36は初稿のピアノ八重奏版による演奏です。弦楽セレナードのメロディを管楽器が演奏すると新鮮です。第1楽章のモデラートは冒頭からホルンが主題を歌います。そしてクラリネットが続きます。ファゴットも良い響きです。ヴァイオリンやピアノも良い響きです。聴きなれた弦楽セレナードが管楽器で演奏されると大変感動的です。弦楽器の演奏もきれいです。第2楽章のテンポ・デ・ヴァルスはクラリネットが歌い始めて始まります。弦楽やピアノもよい響きです。ピアノがきれいに演奏しています。ホルンのきれいな響きも聴かれます。第3楽章のスケルツォはヴィヴァーチェです。ファゴットとクラリネットが華麗に歌い始めています。ピアノもきれいな響きで演奏しています。ホルンもきれいな響きです。そしてクラリネットと弦楽がきれいな演奏です。第4楽章のラルゲットはピアノに始まります。やがてヴァイオリンのきれいなソロになります。チェロも加わって良い響きです。やがてクラリネットやファゴットも入ってきます。後半にはホルンが入ります。きれいな響きです。第5楽章のフィナーレはアレグロ・ヴィヴァーチェです。ピアノ八重奏による賑やかな演奏です。ピアノの活躍も見事です。クラリネットの華麗な響きも聞き物です。ホルンやファゴットもよい響きです。この曲が弦楽セレナードの原曲とは驚きです。後半に第1楽章の主題がホルンで歌われます。大変素晴らしい演奏です。

 弦楽セレナード ホ長調はネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団による演奏です。第1楽章のモデラートはドヴォルザークの弦楽セレナードとして馴染み深い主題に始まります。マリナーの指揮で大変きれいな演奏です。これぞ弦楽セレナードといえるきれいな響きです。第2楽章のテンポ・デ・ヴァルスは華麗な弦楽の響きです。これはドヴォルザークの響きの良さです。第3楽章のスケルツォはヴィヴァーチェです。弦楽の細やかなリズムの主題が歌われます。きれいな演奏です。第4楽章のラルゲットは緩徐楽章の魅力的な響きです。弦楽の美しい響きが聴かれます。第5楽章のフィナーレはアレグロ・ヴィヴァーチェです。ヴァイオリンの華麗な響きに始まります。弦楽合奏の美しさがあります。マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の演奏は素晴らしいです。迫力があります。

 管楽セレナード ニ短調はヘルテル編曲による九重奏版です。管楽器だけの演奏ではなく、弦楽器の入る九重奏による演奏です。オリジナルとは異なる美しさがあります。第1楽章のモデラート・クワジ・マルチャはフルートの華麗な響きに始まります。そしてオーボエもきれいに響きます。低弦も良い響きです。やがてホルンもきれいに響きます。第2楽章のメヌエットはクラリネットのきれいな響き、ヴァイオリンのきれいな響きに始まります。オーボエやフルートも良い響きです。やがてファゴットやホルンもきれいに響きます。第3楽章のアンダンテ・コン・モートは弦楽とクラリネットに始まります。そしてオーボエとフルートもきれいに響きます。ファゴットやホルンもきれいに響きます。後半はクランスカのホルンが良い響きです。第4楽章のフィナーレはアレグロ・モルトです。木管とホルンがきれいに響きます。そして弦楽器も華麗に響きます。オーボエとフルートがきれいです。速めのテンポの演奏で、各楽器が華やかに響きます。後半は遅めのテンポできれいな演奏もあります。終結前には第1楽章の主題も歌われます。終結は華やかな響きで見事な演奏です。


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