デイヴィッド・パイアット

ジョン・マッケイブ/ホルン五重奏曲
CD(NMC NMC D230)

ジョン・マッケイブ/シルバー・ノクターン
1.海の女〜ピアノと弦楽四重奏のための
2.弦楽四重奏曲第6番「シルヴァー・ノクターン」
    〜バリトンと弦楽四重奏のための
3.ホルン五重奏曲(2010-2011)

 サッコーニ四重奏団(1〜3)
 ジョン・マッケイブ(ピアノ)(1)
 ロデリック・ウィリアムズ(バリトン)(2)
 デイヴィッド・パイアット(ホルン)(3)
 録音 2009年11月16日(1)
     2017年3月17日(2)
     2016年4月13日(3)

 イギリスの作曲家ジョン・マッケイブの現代作品です。サッコーニ四重奏団の演奏にピアノとバリトン独唱が入ります。ホルン五重奏曲は世界初録音。
 ピアノ五重奏曲「海の女」は2001年に書かれた単一楽章の作品。ピアノを作曲者ジョン・マッケイブが演奏しています。サッコーニ四重奏団の息の合った演奏とピアノによる演奏は冬の海を見つめる女性を思わせる音楽です。
 「シルヴァー・ノクターン」は2011年の作曲。弦楽四重奏曲第6番にあたる作品で、6つの楽章で構成され、バリトン独唱によってシェークスピアなどの詩人の詩をテキストとして歌います。シェーンベルクの影響を受けたような作品ですが、落ち着いた響きの夜想曲の雰囲気が漂います。第5楽章の間奏曲のみ弦楽四重奏で演奏されます。
 ホルン五重奏曲は2010〜11年の作品。デイヴィッド・パイアットとサッコーニ四重奏団のために書かれました。3つの楽章で構成され、第1楽章はヴィゴローソ(精力的に)はホルンがおおらかに演奏します。細やかなフレーズもありますが難解ではありません。第2楽章:スロー(遅いテンポで)はアダージョともいえそうなゆったりとしたテンポの楽章です。弦楽の快い響きと中低音のホルンがノクターンのようにも聞こえます。後半に高音域と弦楽の細やかなフレーズがあります。切れ目なしに第3楽章のプレスティシモに入ります。ホルンは狩りのホルンのように細やかなフレーズの連続になります。ここでようやくパイアットのホルンらしい演奏が聴かれます。全曲通しで23分ほどの作品です。


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